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古くは東街道だった仙台の鹿落坂

去る9月22日、私は東街道があったとされる青葉区の鹿落坂の対岸の米ケ袋地区を訪ねた。寄稿している文芸誌「みちのく春秋」に連載している『東街道をゆく』執筆の取材のためである。東街道に関しては現若林区白萩町の薬師堂近辺(木下)を通ったとされるが、このルートだと大きく遠回りとなる。広瀬川の渡河に関してはもっと下流の部分(根岸交差点そばの宮沢橋付近)にもポイントがあったと私は考えている。古代から存在した東... 続きを読む

陰影が深い仙台広瀬川の河岸段丘

仙台の広瀬川は街中を流れている割には高い断崖を有するのが特徴である。郷土仙台の気候や地形について学んだのは中学一年の頃だった。本日は広瀬川の中でも最も高い断崖の辺りを紹介したい。対岸右側の坂道は鹿落坂と言われ、昔は難所といわれた場所である。ほぼ中央の木造の建物は明治40年創業の老舗料亭の東洋館である。山形県出身の哲学者・美学者阿部次郎が東北帝国大学(現東北大学)の教授を務めた際、学者仲間とよく利用... 続きを読む

阿部次郎昭和6年随筆『丘の上から』

昭和6年(1931年)に阿部次郎が執筆した『丘の上から』という随筆を読んだ。この時の彼は東北帝国大学(現東北大学)の教授として脂の乗り切った48歳であった。東京から仙台に移って8年。三十歳前後の際、彼は東京を去ることを問題にしたことがあったが、第二の故郷とも言える仙台に移ってからは新たな境地を啓いたのだろう。文中で彼は「真人間になるべき可能性は場所には左右されず、置かれた場所で最善を尽くすことにあ... 続きを読む