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陽明学者熊澤蕃山 身を挺して旧態依然の体制に抗う

前書き我が国は東アジアの小さな島国にあって儒教国家と言われる。我が国の武家社会に根付いた儒学を大きく二つに分けると朱子学と陽明学になる。今回紹介する熊澤蕃山(1619~1691)は師匠の中江藤樹の思想を継いだ反骨の陽明学者である。幕府の批判をしたがゆえに、晩年には幽閉されてしまうものの、死後は藤田東湖や山田方谷、吉田松陰などにも影響を与えたとも言われる。また、勝海舟は蕃山のことを「儒服を着た英雄」... 続きを読む

日本の陽明学の祖中江藤樹

前書き 朱子学や陽明学というと何かと難しい印象を受けるが、両者の違いを簡単に言えば、秩序を重んじ格物窮理(勉学によって知識を得、聖人に近づくことを説く)を主とする朱子学に対して、陽明学は秩序よりも心即理(人は学ばずとも聖人の域に達する志向を備えている。それを信じて生きることが重要と説く思想)を重んずる思想である。 趣旨は秩序を重んじるのが朱子学で、自主性を重んじるのが陽明学ということになる。 ... 続きを読む

武家社会のイデオロギー確立に尽力した儒者・藤原惺窩

まえがき 拙ブログでは過去に日本の儒者(儒学者)のことを数人取りあげた。三浦梅園、佐藤一斎、吉田松陰らである。今回は疋田啓佑著『儒者』を参考に、我が国の著名な儒者を紹介したい。そのために、新たにカテゴリーとして「日本の儒者の研究」を本日追加した次第である。儒者の名は「近世儒学の祖」と言われる藤原惺窩(ふじわらせいか)である。藤原惺窩(1561~1619)は日本で最初に朱子学を学び、武将たちに伝えた... 続きを読む

西郷隆盛が現代に遺したもの

 100分de名著『 南洲翁遺訓 第1回 揺らぐ時代 』 NHKテキスト100分de名著(監修:先崎彰容氏・日本大学危機管理学部教授)で「南州翁遺訓」を読んだ。読んだだけでは物足らないのでYOUTUBE動画(25分×4編)を何度も繰り返して見た。この番組は今年の一月から始まった大河ドラマ「西郷どん」放映に伴い企画されたものと察している。司馬遼太郎は「翔ぶが如く」の中で西郷隆盛のことを「島津斉彬の弟子でありながら維新後の... 続きを読む