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随筆「K親方と桃の缶詰」

K親方が80歳で亡くなってから十四、五年が経った。本日は供養を兼ね、生前の親方の人となりを偲んでペンを執ることにした。K親方は昭和一桁生まれで建設業の鳶土工一筋に歩んできたかたであった。K親方との出逢いは85年頃と記憶している。100キロ近いがっしりとした体格で如何にも偉丈夫といういでたちは貫禄十分で、ゴリラのようないかつい顔立ち(真っ黒に日焼けし、下膨れで顎と口が大きい)とも相まり、初対面の場では... 続きを読む

厳寒の津軽と或る上司の寒中見舞い

 Toto - I'll Be Over You (Live At Montreux 1991) [Official Video] 【前書き】私小説を書くには制限がある。それは柵に対する配慮である。自分の場合は現在セカンドライフで某企業に勤めているが、現役時代に在籍した企業との柵も徐々に減り、そろそろこれまで封印してきた多くのことを書いても差支えないシチュエーションになってきた気がする。本日はその口火を切って、今は亡き上司Sさんとの津軽での思い出のこと... 続きを読む

田村正和が演じた「眠狂四郎」

「眠狂四郎」「古畑任三郎」などテレビ史に残る数々のドラマで存在感を放った俳優の田村正和氏が4月3日死去したことが5月18日にわかった。※以下Wikipediaから引用眠狂四郎は、柴田錬三郎の小説に登場する剣客。1956年から『週刊新潮』に連載された「眠狂四郎無頼控」で初登場した。『大菩薩峠』(中里介山著)の主人公机竜之助に端を発するニヒル剣士の系譜と、柴田錬三郎の作風を貫くダンディズムが融合した複雑な造形が... 続きを読む

馴染みの床屋さんの訃報

 【高音質】カノン パッヘルベル Canon Pachelbel リンク曲について昨夜は中秋の名月だったが、薄曇りも天候で奇麗な月は見られなかった。それはさておき、今日はちょっとした出来事があって少しばかりセンチメンタル(ブルー)になっている。それは自分が少年時代に行っていた床屋さんの訃報を知ったからである。今宵は人間の存在の儚さ彷彿とさせるパッヘルベルのカノンの格調高い調べに世話になった御夫婦に重ね、心からご冥... 続きを読む

奄美の島唄名人・坪山豊氏への追悼

     唄者・坪山豊    リンク動画について奄美大島の島唄の第一人者(島唄名人)の坪山豊氏が去る7月20日に亡くなった。(満89歳)本日は生前の彼を偲んで彼の人となりなどについて述べてみたい。10年前のインタビュー(79歳時)を聞いて頂きたい。彼は謙虚な人柄で知られるが、インタビュアーの寿氏の「島唄名人ですか?」という問いに対して「そんな大げさなものではありません。好きでやってますので…」と応... 続きを読む

上司Sさんへの思いを誘うTOTOの名曲

 TOTO - I'll Be Over You - ''Live 1990'' リンク曲について久々にTOTOのI'll Be Over Youのリンクである。この曲を聞く度に思い出すのが定年半年を前に世を去った上司Sさんのことである。Sさんは中庸の美徳を地で行く人物であり、数少ない自分の理解者であった。そんなSさんが職場を去るときに、電話で交わしたあの日の言葉は今でも忘れられない。10年前の今頃、ガンを宣告されたSさんにかける言葉すら思い当たら... 続きを読む

「物故した人々」のカテゴリーを追加しました

三連休初日の本日私は図書館を訪れた。その際に通りかかったのは東北公済病院である。この病院には或る故人への思いがある。それはMさんである。あれは東京転勤で鬱を発した私が仙台に戻されて間もなく、確か2006年の秋のことだった。Mさんから電話がかかってきて「近頃体調が優れない、病院で診察を受けたら内臓の疾患で入院することになった」というのである。数日後、私はMさんを見舞いに東北公済病院を訪ねた。Mさんは笑顔... 続きを読む

D先生を追悼する曲

 交響詩「フィンランディア」(シベリウス) リンク曲について本日リンクする曲はシベリウスのフィンランディアである。卒業式シーズンを一箇月に控えて、この曲を聴くとき小学校最終学年の時、一年だけ世話になったD先生のことを回想するのである。そんな記事を書くのに選んだ書庫は自叙伝「少年の日のこと」である。この書庫に記事を書くのは何年ぶりになるのだろう。D先生は数十年前に既に鬼籍に入られている。D先生のこと... 続きを読む

上司Sさんのこと

 Toto - I'll Be Over You Live1990 https://www.youtube.com/watch?v=zrZUh9ZzeBQリンク曲について間もなく定年退職して一年になる。その間にちょっとした曲折はあったものの、幸いにも私は新たな企業に必要な人物として向い入れられた。その背景には以前の会社の連中を絶対に見返すのだという強い意志があった。一念岩をも通すと言うが、まさにその大きなエネルギーが今の私の背中を押すのを改めて、感じるのである。過ぎ去っ... 続きを読む

随筆「元同僚Kの死」

随筆「元同僚Kの死」つい先ほど或る先輩のメールにより、元同僚Kの突然の死を知った。個人情報ゆえ詳細はお伝えできないが、読者各位には枝葉に捉われることなく趣旨のみを拝読願いたい。この随筆が葬儀に行けない私の不義を埋めるものとなるとはとても思えないが、少しでも彼の供養になれば幸いと察し、本日は思ったことを即興で文章に残したい。彼のことは必ずしもいい思い出だけではないが、私の心に残る人物の一人には違いない... 続きを読む

随筆「孤高に生きた親父に捧げる句」

  「孤高に生きた親父に捧げる句」小学校一年生の時この世を去った親父への思い出は少ない。少ない思い出の中で記憶に残っているのは西部劇音楽を好んだことである。親父は特に「誇り高き男」が好きだった。あれは私が5歳の頃、レコードで毎週のようにかけられた曲がこの曲であった。親父は役人時代、空の弁当箱で女子事務員さんの頭を叩いた後に、これを深く悔いて事務員さんの自宅に謝りに行ったことがあったと聞き及んだ。如... 続きを読む
[タグ] 誇り高き男

或る上司の命日を偲ぶ散策

 JET STREAM Ending リンク曲についてこの日、もし出来ることなら私はこの曲とともにすべての過去を忘れ去り、新たな自分に生まれ変わりたいと思った。 世話になった上司の命日を偲んで一昨日の4月2日(水)のことだった。私はこの日の勤務を終えるとほとんどの社員が今や忘れかけていた或る上司の供養をするために仙台市内の桜の名所に向かっていた。 その場所とは宮城野区の榴ヶ岡公園である。ここは青葉区の西公園と... 続きを読む
[タグ] 榴ヶ岡天満宮

虫が知らせた知人Mさんの墓所

ある日突然…ちょうど数日前のことだった。駐車場に車を止め、会社に出社しようとした私の携帯電話がけたたましくなった。知らない番号だったが、どうせ仕事の都合だろうと思って出たみた。すると相手は面識のない年輩の女性だった。 「横町利郎さんですか?」「…???…はい。」「実は私はアメリカに嫁いだ者で、亡くなった弟の供養に現在帰国しています。弟の携帯に登録してあった電話番号をいろいろ探しているうちに横町さ... 続きを読む