名取の豪農・洞口家住宅 本日は一昨日(8月2日)に訪問した名取市の洞口家住宅を改めて紹介したい。9年前に撮影した写真では表門(長屋門)に足場が掛かっていた。今回は非常に綺麗な写真が撮れたと思っている。屋敷林の影に位置するのが主屋(おもや)である。自分は今回ほど日本の古民家を美しいと感じたことはない。寄棟造りの茅葺屋根の形成する稜線と鋭角的な軒先の角度がこうした印象を抱かせる大きな要因と受け止めている。屋敷林(イグネとも言... 続きを読む [タグ] 洞口家住宅
拙ブログへ某メディアからのアプローチ 本日メディアのスタッフと思われるかたから私のブログにアクセスがあった。アクセスの内容は約9年前に掲載した宮城県名取市の古民家・洞口家(約260年近く前に建てられた豪農の住居)の間取り図をテレビ番組の中で使わせて欲しいというものである。自分のブログが文化的なことに役立つのは願ってもないことなので、快くこれに応じることにした。承諾を求める書き込みを頂いてから、私は間髪を入れずに番組の担当者には写真の使... 続きを読む
宮城県角田市佐藤家住宅 仙台領江戸時代中期の平均的な農家一昨日の5月24日(日)私は宮城県南部の角田市を訪れた。目的は或る古民家を見学することである。※以下宮城県トップページより引用佐藤家住宅は、江戸時代中期(18世紀中頃)のもので、仙台領内中農家(本百姓)の家屋の典型とされ、国の指定を受け昭和47年に移築・復元された。間口14.9m、奥行7.8mの直屋様式をとり、屋根は寄棟造の茅葺で、東北の農家らしく重々しいものとなっ... 続きを読む
江戸時代~昭和に栄華を誇った丸森の豪商斎理屋敷 七代に渡って宮城県南部に栄華を誇った商家を訪ねる※本日仕事につき、日時指定投稿きょうは丸森シリーズの最終回としてある豪商の旧家を紹介する。去る5月4日のことである。バイク仲間とともに斎理屋敷を訪れたのは11時半前と記憶している。以下丸森町HPより引用。齋理屋敷は、江戸時代から昭和にかけて七代続いた豪商、齋藤家の屋敷です。代々の当主が齋藤理助を名乗ったことから齋理と呼ばれるようになりました。呉服・太物... 続きを読む [タグ] 斎理屋敷
仙台市重要景観建物「針惣」の内部を公開します 藩政時代から続く由緒ある商家の重みきょうは前回に引き続き、仙台市若林区南材木町の豪商の建物の主に内部についてお伝えする。ここは洋館に付けられた出窓からの眺めである。こうして見ると庭師、或いは建築デザイナーのかたは本当に良く考えたのだと思う。 洋館から見ると奥行のある敷地に対し低木が並び、豪邸ならでは広い庭の興をいざない、母屋側から見ると石灯篭(残念ながら震災にて倒壊)や臥龍松など日本庭園の趣... 続きを読む
仙台市南部の豪商「針惣」 藩政時代の栄華を彷彿させる仙台市南部の豪商先週の土曜日(2月1日)のことだった。若林図書館の帰り道、私は道すがら、以前から気になっていた或る建物に目を奪われた。表通り(奥州街道:現南材木町)からのビューである。私が訪ねた時は偶然にも東北工業大学の見学が入っていた。ここで私は意を決してオーナーと直談判に及び、古民家研究の主旨とインターネット掲載を事前に説明し、快諾を頂いた。忙しい中、時間を割いてまで... 続きを読む
江戸時代後期に組頭を務めた大農「石垣家住宅」 きょうは前回のバイクツーリングで訪れた仙台市西部の古民家を紹介する。その名は「石垣邸」である。航空写真で現石垣邸(赤○)と以前存在したとされる位置(黄色○)を確認して頂きたい。※黄色○の範囲が大きめになるのをお察し頂きたい。現代に現存する古民家のほとんどは移築よってその位置を変えているが、この石垣家住宅も同じで上愛子(黄色○)に建っていたものを現在地(赤○)に移築した建物である。中に入るとこのような囲炉... 続きを読む
1804年創業の造り酒屋が残した建物 208年前に造られた仙台市西部の建物 ここは仙台市西部の中島丁という一方通行の横丁である。通りの方角は広瀬川の対岸の川内というところで東北大キャンパスを始め学校が多く、仙台の文京地区となっている。廻れ右をして、中島丁を少し進むとひと目で非常に古そうな建物が私の視界に入った。航空写真で位置を確認して頂きたい。赤□がこの建物(八幡杜の館)、黄色の線が元この建物のあった場所のあたりである。建物の正... 続きを読む
280年前に建てられた片倉家中武家屋敷 農家から武家屋敷へ、過渡的形態を残す武家住宅 本ブログでは現在までに仙台藩の現存する二つの武家屋敷を紹介してきた。一つ目は宮城県登米市の鈴木家住宅(通称:春蘭亭)二つ目は岩手県一関市の沼田家住宅である。これらはいずれも伊達家の本拠地仙台よりも北の地域であるが、今回紹介するのは藩政時代の伊達領最南端とも言えるもう一つの城下町白石のものである。 これは藩政時代の白石城下を立体的に描いた極めて興味... 続きを読む
旧沼田家住宅に見る武士の心 三百年も立地を変えない侍屋敷岩手県一関市にそんな古民家が現存する。それが今回訪れた沼田家住宅(一関市有形文化財)である。以下一関市HPより転載・江戸時代後期に一関藩家老職を勤めた沼田家の住宅である。創建は18世紀の初頭から中頃と推定され、約三百年の歴史を有しており、付近を流れる磐井川のたび重なる水害にも倒壊することなく今日に至った。 幕末に建てられた当... 続きを読む
伊達政宗が豊臣秀吉から拝領した茶室 数度の移設によって現存する仙台城唯一の遺構この建物は数年前に宮城県亘理郡山元町で私が撮影したものですが、今回初公開します。 あくまでも推測の域を出ませんが、この貴重な建物は京都伏見城→仙台→宮城県亘理郡山元町坂元要害→同町民家地内と三度の移築を経て現存します。今から44年前にこの場所に移設されたようです。瓦葺きの大手門です。建物が老朽化しているため、見学は危険ということで遠くからから離れて撮影しま... 続きを読む
栗原市の千葉周作ゆかりの建物 北辰一刀流で有名な明治時代の剣豪、千葉周作私も名前は知ってましたが、宮城県北部の現栗原市花山の出身であることは知りませんでした。道路沿いに建っている看板です。通称、孤雲(こうん)屋敷、旧佐藤家住宅です。この手の屋敷は立派な離れの門がありますが、この屋敷も例外でありません。ただしこの建物は当初建っていた他の場所(同じ花山村内)から移転してきています。旧佐藤家の由緒です。元々は姉歯氏の家来で幕末... 続きを読む
国指定文化財洞口家住宅見学 約250年前に建てられた豪農の古民家、旧洞口家住宅前回、掲載した中沢家と似ていますが、農家としては仙台藩では最大規模のものです。旧家の縁側の雰囲気は非常にいいもの♪です。安らぎを感じますね。私は実はバイクよりも日向ぼっこのほうが好きなんです(笑)ここで一日なにも考えないで、ボーッとしていたいんですがねぇ。 宅地面積1500坪、18世紀中ごろ建立の由緒ある農家です。それにしても宅地面積が1500坪はスゴ... 続きを読む
江戸時代の平均的な農家名取の「中沢家住宅」 二百数十年前の宮城県名取地方の平均的農家の間取り中沢家は江戸時代初めにこの地方に移り住んできたと伝えられる旧家です。この建物は重要文化財に指定されていますが、由緒があまり明らかではないところに逆に興味がわきます。はたしてこの当時、この地方の一般的な農民はどんな家に住んでいたのでしょうか?裏側の外観です。屋根はもちろん茅葺です。文化財だけあって外装関係の手入れが行き届いていました。この当時の農家の外... 続きを読む
武家屋敷「春蘭亭」後編 江戸時代の侍の暮らしぶりを垣間見る お待たせしました。お約束の通り、本日は江戸時代の武家屋敷「春蘭亭」(鈴木家)の建物の内部と中庭にあるものをお見せしましょう。 まず台所の流しと水甕、餅つき用のうすときねです。僕の母方の実家も昔はこんなものが台所に置いてありましたね。 これは魚捕りの罠とドジョウすくいで使う籠のようです。宴会で使っても受けそう。(笑) 昔の屋敷にはつきものの囲炉裏と茶釜です。茶釜... 続きを読む
武家屋敷「春蘭亭」前編 関西から移住してきた武家が住んだ質実剛健の精神が宿る屋敷 宮城県登米市は古くから北上川の舟運の拠点として栄えた城下町で古い建物が多いことで有名です。先日、その古い建物の一角、武家屋敷「春蘭亭」(鈴木家)を訪ねてみました。東京方面からのアクセスは東北道~仙台南JC~三陸道~登米IC下車、5分で着きます。(下の地図の+印のところです。)詳しい地図で見る 古い建物が並ぶこの通りの門構えをご覧ください。一... 続きを読む