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歴史小説「我がルーツと大河北上」(下)

歴史小説「我がルーツと大河北上」(下)仙台藩士・細谷十太夫の電光石火ぶり話は一気に幕末に飛ぶ。我が仙台藩の幕末の行く末に目を向けるならば、藩祖伊達政宗公の築いた62万石の上に安閑と居座り、さしたる大義もなく(往時の仙台藩は徳川幕府をあくまで支持する佐幕派と薩長同盟を受け入れ会津を討とうとする尊王派がお互いに意義を唱える状況にあり、藩主伊達慶邦の下やや統一を欠き、我が仙台藩は戦に於いて足並みの揃わぬ... 続きを読む

「我がルーツと大河北上」上

歴史小説「我がルーツと大河北上」三つ子の魂百までも父方祖父について、今になって思えば、軍人あがりの昔気質で頑固な性格となろうが、幼い私にはその片鱗すら感じさせなかった。菊の花と酒をこよなく愛した祖父に溺愛された私は、祖父のそのような本質を見通せなかったのである。祖父は時としてあぐらをかいて机に向かうことがあった。恐らく遠方に住む叔父や北海道に嫁いだ叔母に手紙を書く事があったのだろう。祖父の机の引き... 続きを読む