Carmen Toreador Song エッセイ「誘いの隙」人様のことはあまり知らないがこの世は闘牛場である。私は今まで闘牛士のような覚悟で人生を歩んできた。己が勝ち残る保証はどこにもない。倒すか倒されるか、例え倒しても明日は我が身。私と牛のどちらかが闘牛場の土に体を横たえる運命にあるのだ。油断は即命取りになるが隙がないと牛は突っ込んで来ない。ムレータ(棒のついた幕)を己の体と思って突っ込ん...
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2004Royal Wedding Prince Felipeand princess Letizia of Spain伊達政宗が派遣した遣欧使節団を率いた支倉常長がスペイン国王フェリペⅢ世と謁見を果たしてから今日で400年が経つ。私はこれを心から祝し友人とともに宮城県石巻市にあるサンファン館を訪ねた。※レプリカ船を前に感慨を新たにする某シュミレーションシアターが故障のため、いつも観る映画はホールで上映された。撮影禁止でないのを確認したゆえ、「夢の果てまで...
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William Tell Overture Final 信念の長脇差を持ち、強かに残り僅かとなったサラリーマン生活を生き残る明日1月20日は大寒である。きょうは有給休暇を取った。そろそろ年度末が迫ってきた。有給休暇を予定通りに消化するのも仕事のうちである。有給休暇を取るに当たって一切の遠慮もなければ気負いもない。但し私がこの境地に達するまでは多くの右往曲折があった。出世を目指すもサラリーマン、法の下に労働者の権利...
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Ben Webster-Solitube早いもので1月もあっという間に半ばを過ぎた。雪の少ない今冬の仙台とは言え、この季節は気温も低く出て歩くのが億劫になる。昨年末から三週間にも渡る靴擦れに悩まされ、悪戦苦闘の末ようやく解放されるに至った。こうしたいきさつを経て、今週の週明けから朝の出勤時で一駅前で下車してのウォーキングを再開した。何気ないことであるが、これが私の健康法である。こうして再び一日に1時間20分ほど歩くこ...
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Tenderly Ben Webster 新たな出会いは或る日突然やってくる昨日の昼近い頃だった。私は或る知人の見舞いに小雪の舞う仙台市北部の雨宮町を急いだ。松の内を過ぎればすっかり正月気分も抜ける。三連休の初日というシチュエーションが私の足取りを思いのほか軽くしていた。急ぎ足で裏通りから表通りに出ると街は年末ほどではないにしろ、適度な喧騒を私に投げかけ、いつものように気楽で物見遊山な情感をいざなうのであった。...
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Himno Nacional de Chile エッセイ「大航海時代とチリ」もし世界史の中でどの年代に一番興味があるか?と聞かれたら迷わずに「大航海時代です。」と答えることだろう。折しも、最近横井祐介著「大航海時代大全」なる本を購入したばかりである。世界史に接して再認識するのはこれまで地球上には様々な小民族が現れては消え、その多くが短期間の間に滅んでいったことである。その数を挙げるならば数え切れない数になる。...
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