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NHKTV番組「あの人に会いたい」志賀直哉
エッセイ「自分の生活を創作本位に煮詰める」
縁があって宮城県南部の亘理町に住むことになった。そんな私が最初に強く意識したのが尊敬する文豪志賀直哉が大正11年に述べた言葉「自分の生活を創作本位に煮詰める」である。

但し、私は現役のサラリーマンゆえ、「プライベートに於いて」という助詞が付く。彼がこの言葉を述べた年齢は39歳、青年時代に始まった父との確執に終止符が打たれてから5年が過ぎようとしていた頃であった。私は父との和解が彼の作家としての成功をもたらしたと捉えている。

実は何を隠そう、私も昨秋、或る確執と終止符を打ったのである。この和解が私に大きな創作意欲をもたらしたというのは極めて大きいものと受け止めている。

午前中は買い残した家電の買出しのため、仙台都心の大型家電店を訪ねた。

亘理に戻ったのはPM1:00過ぎであった。亘理駅を降りて私が真っ先に向かったのは駅に隣接する悠里館である。

ここが目指す亘理町立図書館である。

今日、私が借りた本はこの4冊である。山形県酒田市(旧松山町)出身の哲学者(美学者)阿部次郎は新たに己の勤務地となった仙台を好きになるために毎朝、仙台の広瀬川河畔を一時間に渡って散歩した。私はこの話を聞いて彼の心境がよくわかる気がした。

私は既に亘理町のことを気に入っているが一層好きになりたいゆえ、他の3冊(何れも郷土史)とともに「ふるさと亘理 歴史の散歩路」(左から二番目)を借りることにした。

父と喧嘩した志賀直哉が最初に書斎を持ったのは広島県尾道市であった。ここで彼は小説家としての礎を培った。29歳という年齢は私と30歳近い開きがある。

それでも駆け出し作家という心境は彼と少しも変わらないと考えている。私が今考えていることはただ一つ、93年前に直哉が考えた「自分の生活を創作本位に煮詰めたい」ということである。


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