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たかが足にできたマメ、たかが靴擦れと思うことなかれ。これは今の私の偽らざる心状である。事の起こりは昨年の年末休みに入った時のことだった。昨夜から降った雪が路面に軽く積もり、朝から史跡散策に及ぼうとした私の出鼻を挫いたのである。更に悪いことに、三年ほど前から愛用していた防寒靴の底が磨り減り、凍結した路面ではやや心もとないものと化していたのである。

靴底が摺り減ると凍結した下り坂では後ろに転ぶ可能性が高いのでかなり危ない。そろそろ買い換えねばと思っていた矢先の雪だった。仕方がないのでこの日は古いスノーブーツ(底のすり減り具合は防寒靴よりは幾分まし)を履いて散策に出かけることにした。

電車で目的地の最寄りの駅に降りて20分ほど歩いたところで、このスノーブーツの選択が間違いだったことに気付いた。左足の踵のところに強い違和感を感じた。靴が足になじまずに歩む度に靴擦れしていたのである。それでもこの時はこれをさほど大事には捉えずに、引き返す気持ちなどは毛頭なく、散策を続けるに至った。更に一時間ほど過ぎ、史跡などを見て帰るころには痛さが増し、歩行するのに支障を来たし、とても散策どころでなくなった。

私はこれはまずいと内心思いつつ痛めたほうの左足をかばいながら、何とか帰宅に及んだ。家で靴下を脱ぐと硬い踵の革の中に水がたまったような状態でその部分を押すと痛みが走った。だがその時点でも大したことにはならないだろうと高をくくり、さほど気にも止めなかったのである。

年が明け、2日に市内のウォーキングに出掛けた。痛めた左足はまだ治りかけであったが、そのうちマメからタコに変わって患部も落ち着き、痛みも徐々になくなるだろうくらいに考えたのである。しかし歩き始めて2キロほどしてから、この考えが甘かったことに気付いた。今思い起こせばテーピングが不十分だったのかも知れない。或いは履物を工夫すれば良かったのかも知れない。何れにしても今となっては後の祭り。

この間違った判断によりせっかく治りかけた左足踵の痛みが再びぶり返し、今度はそれまでなんでもなかった右足も新たに靴擦れを起こしてかけていたのである。されどこの時点で引き返す勇気があれば後々まで響くようなことにはならなかったのだが、無謀なる好奇心、冒険心が己に囁きかけ自愛を振り切るに至った。然るに、この時私は己を客観視できなかったのである。

恥ずかしながら、こうした数度に渡る年末年始のウォーキングによって、その故障は年始を過ぎ御用始めとなってからも引きずるものとなった。靴が履けずにサンダル履きを余儀なくされ、医者に二度ほど診てもらった末、飲み薬、塗薬を処方され右足踵のまめは潰してもらった。先週中頃はなかなかサンダル履きが止められず、雪が降ったらどうするのか案じて週末に突入した。そして本日テーピングを施し、テスト歩行に及んだところ、ようやく快方に向かっているのを自覚するものとなったのである。

一昨年の秋に右の奥歯のクラウンを18年ぶりに取り替えて数ヶ月後、ようやく歯茎に馴染み、硬い食べ物も支障なく噛み砕けるようになった。また同じ頃からは朝の電車通勤でひと駅早く下車に及び、40分のウォーキングを行った。これによってそれまでメタボ気味だったボディコンディションが好転するに至った。これ以前からも私は歯と足は健康の礎と感じていたが、一昨年の秋頃に健康を手に入れてからそのありがたみに感謝する気持ちがやや薄れてきたのかも知れない。

恥ずかしながら今回の靴擦れでそれを再認識するものとなった。健康は失ってみて始めてありがたみがわかるものである。自分はけして不死身ではない。生身の人間である。それゆえ節制、自愛に及ぶべし。そして時には引き返す勇気も持つべし。私は今回、己の身から出た錆を深く反省するとともに、新たなる謙虚な気持ちで明日からの勤務に臨みたいと思っている。
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