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伊達家に仕えた名門「茂庭家」を偲んで
三連休初日となった今日私は友人とともに、JR東日本小牛田駅企画のJR小さな旅「茂庭家歴史探訪」に参加した。集合時間の定刻9時45分より一時間以上前に到着した私は物見遊山で松山駅周辺の散策に及んだ。その後友人と落ち合い、取り留めのない雑談を交わした。それにしてもローカルな雰囲気である。

定刻となってJRの担当者とガイドさんの挨拶があり、スタートと相成った。18名の参加者のほとんどはシニアで歴史に詳しいかたも多いようであった。また中にははるばる秋田から来られたかたもあった。

JR企画の「小さな旅」はこれで三回目を数えるが何れもアットホームで友好的な雰囲気であり、外れが一回もない。それゆえ、この場を借りて同社には感謝申し上げる次第である。
 
地図できょうの大まかなルート&セクションをご覧頂きたい。大雑把に言えば
①茂庭家居城跡地~
②茂庭家墓所石雲寺~
③ふるさと歴史館という順序である。

茂庭家歴代の当主が眠る石雲寺をご覧頂きたい。左:薬医門、右:十王堂。

石雲寺の案内図である。①(③)が茂庭家松山当主(初代~三代)が祀られている御霊屋である。

茂庭家は伊達家では一門の継ぐ格の一族であり、茂庭綱元は政宗の参謀格を勤めるなど、片倉家とともに信望の厚い家柄である。

後ろを山に抱かれた本堂は伊達家名臣の菩提寺に相応しい風情を醸し出している。

本堂から急な坂の参道を通って茂庭家御霊屋に到着した。

仙台藩重臣茂庭家御霊屋
曹洞宗龍門山石雲寺境内にあり、松山領主茂庭氏三代(良元・定元・姓元)の墓の上にあり、堂前の献灯から宝永5年(1708)に完成したものと推定され。建物は、方三間素木造茅葺き、室内はウグイス張りの床板敷になっており、奥壇上には、良直・綱元・良元・定元・升元と綱元妻・良元妻・定元妻の8体の彩色座像(約70cm)とその背後には、伊達・茂庭両家代々の位牌が安置されてい。昭和61年宮城県指定有形文化財として指定されており、室内の開帳日は年2回(1月18日・8月16日)である

開帳日に撮影されたと思われる室内をご覧頂きたい。上部の家紋は伊達家の三つの家紋のうちの一つである「竪て三つ引き両」、茂庭家の位牌は表側の伊達家位牌の陰に置かれてある。

五体の像のうちの中央が寛文事件と関わりのあった茂庭周防定元である。

茂庭周防三代(近世初代:良元、二代目:定元、三代目:姓元)の墓はこの御霊屋の下にある。

1970年放映NHK大河ドラマに於ける「樅ノ木は残った」の於ける茂庭周防定元の配役は高橋昌也氏である。
 
茂庭周防定元 (16211666
実父は松山茂庭良元鬼庭綱元の孫。三男であったため、はじめ片倉重綱の養子となるが、二兄が病気などにより嫡男とならなかったため、茂庭家に戻って家督を継承し、後に江戸詰奉行(家老)となる。
1660年、藩主伊達綱宗が幕府の命により隠居させられると、綱宗の嫡男で歳の亀千代丸(綱村)が家督を相続することに難色を示した幕府老中酒井雅楽頭に対し、亀千代丸後継を断固主張し、亀千代の襲封を実現したが、その後奉行奥山大学により、綱宗不行跡の責任を問われて失脚した。

伊達氏と涌谷伊達氏(伊達安芸宗重の家柄)と茂庭氏の関係を家系図でご覧頂きたい。茂庭家は涌谷伊達氏を経て伊達家とも繋がりがあるが非常に複雑である。

黄色で囲んだ部分が松山を居城とした近世茂庭周防三代である。寛文事件首謀者の一人とされる原田甲斐とも縁戚関係となっており、山本周五郎の「樅ノ木は残った」の中では茂庭周防定元は甲斐の心の奥底で繋がっていた人物として描かれている。

これは仙台市博物館発行の寛文事件の人物関係図である。黄色で囲んだ部分が茂庭周防定元で仙台藩奉行であった奥山大学と対立した人物と表現されている。

ちなみに茂庭周防は仙台にも屋敷があった。今は神社となっているが門前には『茂庭周防屋敷跡』と立て札が掲げられている。

御霊屋の更に上のセクションには四代目以降の当主の墓があった。

ガイドさんによると、茂庭家のルーツを遡ると福島や千葉を経て京都に達するとのことであった。墓所の脇には茂庭家歴代当主の配置図が掲げられており、如何に茂庭家が由緒ある名門であるかが窺い知れるものとなっている。

邑祭りに行った後、最後に小高い丘にある満徳寺を訪ねた。堂内には茂庭周防姓元に嫁いだ姫に実家(京都)から送られた千手観音が祀られているとのことであった。

満徳寺の由緒をご覧頂きたい。「鎮護国家」、「武運長久」とはまさに伊達家重臣の茂庭家に相応しい言葉と受け取れるものである。

雨も小降りとなり傘も不要となった。この後2時半前にJR松山駅で解散となった。
三連休初日を飾るに相応しい史跡探訪となった昨日であった。
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