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  無用ノ介の不思議な魅力
無用の悪を斬る。某は最近になって民間放送の専用チャンネルで時代劇を観る機会が増えてきた。以前はさほど興味のなかった時代劇を何故好きになったのかをお話したい。

  エッセイ「侍の心
この世に正と負の世界があるとしよう。ほとんどの人々は正の世界に住んで居るのだが、数パーセントの者は全く希望のない負の世界(鬱)に日夜喘いでいるのだ。彼らは生きる屍の如く、負の無限回廊を彷徨い歩いている。但し彼らとて死を望まず出口を求める者も多い。心は地獄に居ながらも、やがて降りてくるであろう蜘蛛の糸を心の隅で望んでいるのだ。

しかしいくら待ったとて蜘蛛の糸は降りてくるものではない。他力本願ほど当てにならないものはないのだ。何を隠そう私自身もこの地獄の血の海の無限回廊に足を突っ込んだ一人であった。今から九年半前に自分の意志と裏腹に出口の見えないトンネルに入ってしまったのだ。人生に於ける初の暗黒時代、その長い暗闇は2年半に渡って私をずっと苦しめ続けた。

発症から二年が過ぎようとしたとき、私の心に或る変化が起こった。それはNHK「その時歴史が動いた」の伊達政宗ヨーロッパに賭けた夢を観ていた時だった。何度も繰り返してこの番組のDVDを観ているうちに信じ難いことが起こった。私の精神が肉体を離れ、数百年の時空を遡り、一人の隻眼の戦国武将に乗り移ったのだ。
 
否、当時正気の沙汰でなかった私には伊達政宗公が現代を生きる私に乗り移ったとさえ思えた。この時から私は伊達政宗の生まれ変わりと信ずるようになり、躁うつ病特有の成りきりという現象に遭遇することになった。自分の人生は自分で切り開く精神はこの時政宗公から授かった私の生涯の宝である。

その後は支倉常長(仙台藩士、伊達政宗の命を受け180人の使節団とともにヨーロッパに渡る)にも成りきり、遂にこの病を克服した。それからの私は侍になったつもりで生きている。何故なら侍が主君のためにいつ死んでもいいと思うように私も家族のためにいつでも死ねると心得るからだ。この気持ちがあれば何にでも立ち向かえるし、逆境もけして厭わないのだ。

無用ノ介は無用の悪を退治する無頼の浪人である。昨今のそれがしにはぴったりの成りきりキャラクターである。それと何の因果だろう。奇しくも無用ノ介も隻眼である。それがしも彼の如く、悪を恐れずに敵に面と立ち向かうような生き方を貫いてゆきたい。


  無用ノ介とは?
①『無用ノ介』さいとうたかを作の日本の漫画作品
②また漫画を原作に1969日から同年20日まで日本テレビ系列にて放映された時代劇も指す。

主人公無用ノ介役には、当時デビュー間もない新進俳優だった伊吹吾郎が扮した。伊吹は1万を越す書類選考と100人を越す面接を経て抜擢され、劇画と寸分違わぬイメージが話題となる。

これが原作の漫画版である。この侍は木枯し紋次郎や眠狂四郎に比べて顔の表情が多い(感情を表に出す傾向)のが特徴と言える。一般に侍は感情を表に出さないのを美徳とするが彼は無頼の一匹狼。要は主君の居ない浪人であるが悪人の首を取る賞金稼ぎであった。

精悍な表情の伊吹扮する志賀無用ノ介、まさにぴったりの配役と言える。

これは71年のNHK大河ドラマで放映された「樅ノ木は残った」の伊東七十郎役で出演した時の伊吹吾郎である。彼はどちらかと言うとニヒルな役よりも熱血漢のほうが似合うようである。

無用ノ介の放送スケジュールである。明後日土曜日の深夜2時が最終放送となる。興味のあるかたは是非ご覧頂きたい。

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