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震災当日の朝に撮影した南相馬市村上海岸
※日時指定投稿
きょうで震災から三年が経つ。あっという間に過ぎた三年であったが、この震災は自分の人生観をも変えるような大きな出来事でもあった。三年前の私が携わっていたのは福島第二原発内でのある仕事であった。震災当日の夜は地震でズタズタになった道路と大津波の爪痕で仙台への帰路に関しては命かながらの脱出であった。当日の様子はこの書庫「震災を越えて」の中の一番古い記事に詳しく綴ってある。
 

この写真は震災の当日、原発の近くで出勤前に撮った写真である。この写真を撮ってからわずか9時間後にこの穏やかな海は様相を変えることになる。そういう意味で貴重な写真なのかも知れない。この写真を何故撮ったかというとこの南相馬市小高区村上海岸はある小説の舞台となった地であった故である。この小説を書いた作家の名は島尾敏雄、作品は「いなかぶり」である。
 
※ミックブログ内島尾敏雄「いなかぶり」へのリンクhttp://rd.yahoo.co.jp/blog/article/titlelink/*http://blogs.yahoo.co.jp/bgytw146/28048571.html
 
          島尾敏雄(1917~1986)

この日はこの小説を読んでから一ヶ月も経っていなかっただけに不思議な因果を感じる。この作品は彼の少年期の自叙伝でもあり美しき常磐への賛歌でもあり、純文学そのものである。私はこのような作品がこの地を背景に描かれたところに大きな意義を感じるのである。彼が作品で描いた古き良き時代(昭和二年ころ)の村上海岸は二度と帰って来ない。それだけに虚しいものを感じる。きょうは震災三年目に際し、改めてこの作品にスポットをあて彼の執筆を讃えたい。同時にこの未曾有の大津波で亡くなられたかたの御霊に祈りを捧げ、心より追悼の意を表する次第である。
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