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 歴史小説「金色の九曜紋とともに」
 
この装飾品をご覧頂きたい。このブローチは今から四百年前、奥州王伊達政宗が派遣した慶長遣欧使節団がヨーロッパから持ち帰ったとされる黄金のブローチである。

この黄金のブローチは政宗の墓所である仙台市の瑞宝殿から政宗の副葬品として発掘されたものである。政宗は終生に渡ってこのブローチを大切にしていたという。

このブローチに極めて似たものを紹介する。瑞宝殿の扉に施された伊達家の家紋に注目してもらいたい。上段の二つが有名な「竹に雀」、下段が「九曜紋」(くようもん)である。

この絵は使節団を率いた支倉常長という政宗の家臣である。この絵はバチカン宮殿でローマ法王と謁見に臨んだ時のもので、まさにこの遣欧派遣を代表する場面であり、支倉にとっては最高の名誉と言っていい晴れ姿である。
 
ここで支倉の右の犬の上に飾られたガレオン船とパウロの絵に注目してもらいたい。よく見ると船尾には伊達家の家紋「九曜紋」があり、金色に施されているのが確認できる。そして船の後方には船を見送る殿様(伊達政宗か?)が伺うことができるのだ。
 
仙台藩とゆかりの深い先祖を持つ私にとって伊達者から見た遣欧使節団の歴史小説を描くのは長年の夢であった。これを描くために支倉常長の三箇所の墓を現地に赴き調べたり、文献や小説を読んだ。DVD、動画も見た。また歴史フォーラムにも出席した。私はこの「金色(こんじき)の九曜紋とともに」の前身とも言える「支倉常長と私」を書いたが、今回の作品はこれを含め私が4年越しに準備を進めてきた歴史小説である。
 
出航四百年を迎え、ついに機は熟したのである。作品は明日から数回に分けて支倉常長の視点から見たこの使節団の果たしたものは何だったのか、支倉常長とはどんな人物だったのかを中心にお伝えする予定である。歴史小説「金色の九曜紋とともに」、どうか期待のほど。
 
※前作「支倉常長と私」へのリンク

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