fc2ブログ
 独 眼 流 政 宗 
きょうは先ずは伊達者と言われる仙台藩の兜をご覧頂きたい。(以下、NHK独眼流政宗オープニング映像より)仙台藩の兜はとにかくデザインが奇抜なのである。
 
 これはヘラジカ、或いはノコギリクワガタの角のように見えるが…

     これはまるで何かのアンテナ!?のようである。

これは釣鐘の形をしているのだが小槌のような装飾はなにかイカをひっくり返したような形をしている。但し足は三本しかないが…

        これは形からして海老の尻尾に見えるが…
これはたぶん鯱だろう

これは鳥の化け物(鉄仮面)のようである;

  そして伊達政宗の怒号が飛ぶ「者ども、出陣じゃー」

これらの伊達者の装いは政宗の心意気の現われである。戦場において敵を威嚇し、敵を浮き足立たせる…如何にも怖いもの知らずで攻撃的な若武者政宗の考えそうなことではないだろうか?
 
余興はこのくらいにしてきょうは伊達政宗細大のピンチとも言われる小田原参陣のころについてお伝えしたい。宿敵の会津蘆名を滅ぼした政宗は名実ともに奥州の覇者となったが、彼の前には豊臣秀吉という強大な敵がはだかった。このとき秀吉に従わないのは関東の北条と東北の伊達の二藩のみとなっていた。そして案の定、政宗には秀吉から北条攻めに参陣せよとの指示が来る。
 
この秀吉の指示に対し伊達藩(当時は会津黒川城が本拠地)では喧々諤々とした評定(今でいう会議)が開かれていた。そして伊達藩は参陣を拒否して玉砕覚悟で断固戦うべきと唱える者と秀吉の指示に服して参陣するべしと唱える者に二分された。
 
※藩命を掛けた評定を執り行う政宗(中央、左隣は弟小次郎)

政宗の従兄弟であった副将格の伊達成実は断固参陣せず秀吉と戦い武士の名誉を貫いて、これに立ち向かい討ち死にすべしと唱えた。

これに対して政宗のもう一人の片腕である片倉小十郎は参陣すべしと唱えた。
それは秀吉の関白という地位は朝廷から賜ったものであり、「朝廷に背くのは即ち朝廷を侮るに等しく不忠の罪(逆臣のレッテルを貼られる)なり、関白の命にに背くのは不義の罪なり、先祖代々の家を滅ぼすのは不孝の罪なり。不忠、不義、不孝を犯しては天の助けもあるべからず。」と述べた。
 
また他の家臣から参陣の時期を既に逸していると言われたことに対しては「もし秀吉殿が小田原参陣の早い遅いをもって推し量るのは正しい道ではない。これに依ってもし伊達家が滅亡に及ぶなら罪は関白(秀吉)にある。」と答えた。
 
※片倉小十郎影綱
現山形県長井市(八幡宮神社)の神主の子に生まれ、伊達政宗の守り役を使わる。数度に渡る抜擢を経て仙台藩伊達氏の重臣となる。小十郎は3代に渡る世襲名であるが、この初代景綱(1557‐1615)が特に著名である。豊臣秀吉の奥州仕置に際し伊達政宗の小田原参陣を推進,近世大名としての伊達氏の再生を決定づけた。
 
太閤秀吉の福島三春の独立大名(10万石)の誘いを伊達氏への忠義を理由に固辞、一国一城の例外的措置である白石(しろいし)城にあって1万3000石を領した。先祖は信濃国伊那郡片倉村に住し,大崎氏に従い奥州に下ったと伝える。伊達氏一家格で以降しばしば奉行職などの重職に任じた。

動揺し席を立とうとする政宗に小十郎はその道を妨げ、こう言った。「殿、小田原には小十郎がお供致します。」これに対し政宗は「無礼者!」と言って脇差を抜いたが小次郎に止められ思いとどまる。

そして小十郎の言う通り、政宗は決死の覚悟で小田原参陣を決意した。箱根の底倉で数日足止めを食らった政宗は死を覚悟した白装束を着て秀吉側近との面会に臨んだ。どんな無骨な男が来るのか?政宗はそんな秀吉の想像とは全く異なり、容姿に優れ、若年ながら腰の据わった立派な武将であった。そして命だけは許された。
 
※高台から小田原城を囲んだ二十二万の軍勢を政宗に見せる秀吉。

北条を屈服させた秀吉はこの後、奥州平定に向かった。政宗はこれを宇都宮で迎えた。

太閤はこの宇都宮の席で政宗を差し置き、小十郎をそばに呼び寄せた。「お主の器量を買って三春(福島県中部田村領領主)城主に任命し、十万石を遣わそう。」

これに対して小十郎はこう答えた。ありがたきお言葉恐れ入りまする。但し小十郎は伊達家に骨を埋める覚悟にございます。伊達にご奉公する所以は殿下にご奉公するに他ならずと心得ます。伊達家にて無用と仰せられれば己の不忠を恥じて直ちに割腹仕りまする。」

秀吉はこの小十郎の対応に「どうじゃ、この男はわしが見込んだとおりの男じゃろと。」言って席を立った。
そして帰路に着いた政宗の胸中は小十郎への心遣いでいっぱいであった。政宗はこう言った「お主も愚かな奴だ。せっかくの出世の機会を逃すとは。だがお前の忠義は生涯忘れぬ。」二人の固い結束、信頼はこのことで更に固まったのであった。
関連記事

トラックバック

トラックバック URL
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)