fc2ブログ
米どころ庄内を訪ねて(往路編、SSライナーの魅力)

 6月に入り梅雨入りする前に旅をしたかった。どうせ行くのなら思い入れのあるところに…、思い立ったら吉日、私は一昨日の天気予報を見て庄内酒田への旅を決断し、コンビニで往復チケットを購入した。昨日の土曜日の始発のSSライナー(仙台、酒田ライナー)で私は酒田に向かった。酒田への旅は09年の日本海沿岸ツーリング以来4年ぶりになる。
 


SSライナーの停車駅と運行時間をご覧頂きたい。始点(宮城交通広瀬ターミナル)から終点(庄内交通酒田ターミナル)までの所要時間は往路3時間5分、帰路は混雑のため3時間25分である。



土曜日の始発(7時5分発)ということで車内はガラガラ、乗客は私を含めて十名少々といった感じであった。



ここで山形の分域をご覧頂きたい。
橙:村山地方
青:最上地方
緑:置賜地方
紫:目的地酒田のある庄内地方
山形県の輪郭はまるで外人の横顔のようと言われるがこの日訪れた庄内地方の酒田は目に当たる部分である。



次にSSライナーの運行ルートをご覧頂きたい。(黄色線が運行ルート)片道170Kmの距離、まさに東北横断とも言えるルートで、道中は二つの険しい山岳(笹谷峠、月山)を越える。行程はアップダウンが激しく、まさに野を越え山を越え谷を越えという非常に変化に富んだものである。



出発して30分ほどで奥羽山脈が立ちはだかる。笹谷峠である。ここは標高がさほどないせいか残雪はほとんど見られなかった。



航空写真で笹谷峠の周囲を確認して頂きたい。撮影地点は黄色●のあたりである。



山形県に入って寒河江から西川町に入る。遠くに雪を抱いた月山連峰が見える。庄内に抜けるにはあの山を越えなければならない。最上川の支流と見られる村山盆地を走る複数の川を横断しながらSSライナーは西へと進む。



眼下には田植えを終えたばかりの水田が広がり、雄大な景色に抱かれた民家が点在し、私の目を楽しませてくれる。私は徐々に月山が近づくにつれこの気高くそして神々しい山の麓が織りなす妙をとことん味わってみたくなってきた。



上の二枚の写真を撮影した地点を航空写真でご覧頂きたい。(緑線:SSライナーの運行ルート、二枚上の写真を撮影地点:黄色●、一枚上の写真を撮影地点:赤●)
まるで沢沿いを走っていると言っても言い過ぎでない。



川沿いに拓けた村落をいくつか越えた。標高が上がり、山が深くなってきた。雪の多さからしてこのあたりが頂上ではないだろうか?この湖は人工のダム湖である。残雪の雪解けの水を満面に湛えているようである。



 大小様々なトンネル、渓谷の創り出した深い陰影、濃緑の豊かな水を湛えた大小の河川はこの山の偉大さとともに如何にも初夏の到来を思わせ、私の心に深い印象を刻むものであった。
 
 ここで私は無数の雪渓に目を奪われた。雪渓の多さは笹谷とは比べ物にならない。この雪渓は急斜面の沢の容易に人を寄せ付けないところに多く見られる。目もくらむ断崖のような直下の谷底にある雪渓は下部を急流にえぐられ、まるで「猿の腰掛」のような形をしているものがある。またその表面にはまるで砂丘のような風紋があり、黒土にまみれてゼブラ模様に黒ずんでいるのである。このことが私の好奇心を一層刺激した。



月山周辺の航空写真をご覧頂きたい。緑線が運行ルートである。山の裾野が非常に広いのがおわかり頂けると思う。



 SSライナーは非常に長いトンネルに差し掛かった。同時に勾配が下りに変わるのを感じとった。よくわからないがこのトンネルを抜けたら庄内という感じがした。
 
…そして数分…
 
 ついにトンネルを抜けた。トンネルを抜けると同時に非常にアールの大きなコーナーに差し掛かる。山間には庄内朝日村と見られる小さな集落も見られる。バスはまるで大鷲が舞い降りるが如く、この雄大な渓谷の織りなすパノラマの中を悠然と駆け下りててゆく。標高が低くなってくるのと同時に山々の雪渓も徐々に少なくなり代わりに民家と水田、畑が増えてきた。



 バスはこの後鶴岡ICから一般道に抜けた。ここは鶴岡市にある堀である。私は生前農林省の役人だった親父のことを思い出した。親父は60年ほど前、仕事で鶴岡の赤川の河川工事に携わり、出張で行っていたことがあったと以前お袋から聞かされていた。この堀も赤川の支流だろうか?
 
 もちろんSSライナーもない当時は国鉄の小牛田駅で陸羽西線に乗り、途中で羽越本線に乗り換えて来ていたはずである。石巻発で往路にたっぷり一日かかったのではないだろうか。親父の来た頃の鶴岡はどんな町だったのだろう?私はバスに揺られながらそんな思いに駆られた。



鶴岡市とその北部のあたりの状況を航空写真で確認して頂きたい。(赤線:SSライナー運行ルート)庄内空港や湯野浜温泉も確認出来る。



それにしても庄内平野は広い。(遠くに見える林の向こうは日本海)高速バスでこのようなルートを辿ることにより、東北有数の米どころと言われる庄内平野の稲作を支えるのは月山からの雪解け水であることが実感できる。



終点酒田(黄色●)までのルート(赤線)を確認して頂きたい。最後は大河最上川と中規模河川の支流が寄り添うように日本海に注ぐのである。



酒田到着は10時10分、ここは酒田庄内交通ターミナルである。行程はほぼ東北横断、3時間5分の長旅であった。



航空写真で酒田庄内交通ターミナル(黄色●)の位置を確認して頂きたい。
JR酒田駅とは徒歩2、3分の場所である。この辺で冒頭になぜ酒田を思い入れの地と言ったのか種明かしをしたい。実は酒田は二十歳を過ぎたばかりの私が深夜ドライブに来た地でもある。

予告編:今回の「初夏の庄内酒田の旅」ではこの後
①本間美術館、鶴舞園(国指定名勝)
②土門拳記念館
③山居倉庫
についてお伝えする予定です。


関連記事

トラックバック

トラックバック URL
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)