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 とんびのように大空を自由に、堂々と 
「とべとべ とんび」作詞:葛原 しげる 作曲:梁田 貞(大正7年)
(一)
とべとべ とんび 空高く
なけなけ とんび 青空に
ピンヨロー ピンヨロー ピンヨロー ピンヨロー
たのしげに 輪をかいて
(二)
とぶとぶ とんび 空高く
なくなく とんび 青空に
ピンヨロー ピンヨロー ピンヨロー ピンヨロー
たのしげに 輪をかいて

 ピンヨロー、ピンヨロー。鳴き声の主が彼であることは遠くからわかった。朝の散歩中に見かけたとんび。このへんはかつては鳶の巣山と言って、鳶の住みかであり、その舞う姿を多く見かけた場所だったのだ。
 
 すっかり宅地造成が進み、今ではすっかり住宅地となってしまった。この場所で久しぶりにとんびを見た。どうやらとんびはこの林(古くからこの地に住む農家の屋敷林)に住んでいるようだ。

 少年のころはあまり気にかけなかったとんび。彼はそんな私を上空から見下ろしていたことだろう。
 
「坊や、オレの気持ちがわかるかい?オレは隼のように速く飛べない。鷹のように果敢に生きた餌を捕えられない。でも彼らのように山奥でないと生きていけないことはないんだ。人里で誰にも脅かされずに生きていけるのがオレのたった一つの取得なのさ…」
 
 きょうの彼は歌の文句そのままに両翼を広げ、高らかに悠々と大空を舞っていた。楽しげに。そして誇らしげに。
 
 彼は鷹ではない。だが鷹や鷲にけして劣等を抱くことなくあるがままに堂々と大空を舞っていた。
 
 彼の生き方は実直である。カラスのようなずる賢さは持ち合わせていない。また多くの鳥のように群れる習慣もない。かと言って鷲や鷹のような烈しさは持ち合わせていない。
 
 彼は地味ではあるが、自由な生き方を好むのだ。この日、けして要領はよくない彼に私はなぜか親近感を覚えた。

 
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