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 41年ぶりのシャーロックホームズ映画の鑑賞
 あれは確か小学5年の時だった。当時遊び友達だった同級生宅にしょっちゅう訪れていた私はあるとき彼の本棚のなかに奇妙な名前の本があるのに気づいた。その本とは名探偵シャーロックホームズシリーズの「赤毛連盟」。
 
 さもない赤毛の中年男がその髪の色ゆえに、ごく簡単な仕事で高額な報酬を得るという夢のような話にありつく。しかし…そんなうまい話には必ずといっていいほど落とし穴がある。そしてこの物語もその例外となく意外な展開を見せ、事件へと発展して行く。
 
 その友達とは中学の時に「シャーロックホームズの冒険」の映画版を一緒に見に行った。それは1971年の春休みだったと記憶している。
 
 探偵として活躍するシャーロックホームズとジョンワトソンよりも二人の厚い友情と英国紳士たる姿に感動を覚えた。また鳥打ち帽子、シルクハット、ステッキ、パイプ、懐中時計などの小物と正統派の英国ファッションにも目がいった作品でもあった。
 
 その感動に再び浸り、自分自身も彼らのような英国紳士に成り切りたい…今回の「A GAME OF SHADOWS」の一般公開を前にして私の中にはそんな欲求が広がり、時として青春時代のときめきにも似た胸の鼓動を感じずにはいられない心境だった。
 
 このような理由もあって、私が非日常の古き良き時代の英国の世界にトリップすることは数日前から決めていたことだった。きょう訪れたのは青葉区木町の仙台フォーラムである。

 「小説の鑑賞はなにも幹(本筋)にこだわる必要はない、枝や葉も立派な鑑賞ポイントである」というのは私のポリシーだが、映画に関しても全く同じである。
 
 正直言って71年の映画よりも現代的な味付け(特撮アクション、立体感)がされてはいるもののストーリー性よりも120年前のロンドンの景観、英国のSL(原野をもくもくと走り続ける夜汽車)、華やかな舞踏会、服装、アヘン窟…に目を奪われた。
 
 但し、これはコンピューターGCも含めての話である。当時の英国の風物詩に興味があり詳しく知りたい人にはお勧めの映画である。
 
 左:ホームズ役のロバート・ダウニーJr、右:ワトソン役のジェード・ロウ

 これは1970年に公開された映画「シャーロックホームズの冒険」のワンシーンである。クールで理知的なホームズ役にはロバート・スティーブンス、渋いワトソン役にコリン・ブレークリーが抜擢されている。ことにワトソンの口髭が古風な「カイゼル髭」(両側の髭の先端を伸ばしとがらせ若干上向きに跳ね上げるスタイル)であるのが印象的であった。
 
 TV版を含め、いろんなホームズとワトソンを見てきたが、私としてはこの時の二人が最も本物に近く、コナン・ドイルがイメージした二人の像そのもののような錯覚をも覚えたものであった。


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 この映画で一番印象に残ったのはワトソンがホームズの名誉をけがされたために悪党にボクシングを挑むシーンである。友人の名誉のために決闘するイギリス騎士道精神を地で行く彼のような熱血漢ぶりはスマートに生きようとする現代人には理解し難いことかも知れない。しかしここに告白しよう。何を隠そう実は私も彼のような熱血漢的な生き方をモットーにしているのだ!
 
 右側の作者アーサー・コナン・ドイルの写真をよく見て欲しい。なんと彼も立派なカイゼル髭を生やしていたのだ。41年前にコリン・ブレークリーが演じたジョン・ワトソンはストランド誌の挿絵に忠実であり、ドイルの口髭のスタイルともよく似ている。またご存じのかたも多いと思うが、彼には軍医、開業医という経歴もありジョン・ワトソンの経歴と全く重なっているのだ。彼が作品中においてジョン・ワトソンを通じて自身(英国紳士の倫理観、たしなみ)を描こうとしたことはまさに多くの評論家と意見を同一にするもので、私自身、本シリーズを貫く核であることを改めて感ずるものである。


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
友人の名誉のために戦う…
弱きを助け、強きをくじく…
ジョン・ワトソンのように、そしてアーサー・コナン・ドイルのように
紳士でありながらも熱血漢でもありたい…

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