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津軽の片田舎の温泉旅館にて
津軽出張、青森県弘前市で泊った温泉旅館中野、ここは岩木山山麓の百沢温泉である。
田舎の夜の温泉街、ひなびた温泉という表現がピッタリだ。

この日の温泉旅館は空いていた。宿泊客は5名にも満たなかった。

シーンと静まり返った廊下。
冬場には湯治客もよく利用するようだ。

この階段を降りて行けば温泉がある。

突飛なことを申し上げればこの日の私は小説「城の崎にて」の主人公(志賀直哉)に成り切っていたのかも知れない。
 
それとこの日は冷え込んだので、仕事で冷え切った体を温泉で温めたかった。
内湯ではあったが、笹に覆われた野趣溢れる岩山を眺めて一人でゆったりと湯に浸かった。
それが現実からの逃避と言われようがいいのだ。
 
静寂の中、たゆまなく湯だし口からお湯が流れる。
安らぎが欲しかった。疲れた心を癒したかった。
私はこの温泉に浸かりながら津軽富士とも言われる岩木山に想いを馳せていた。
もう間もなく岩木山も雪覆われる。このことが今夜の私に寂寥、センチメンタルをもたらしていた。

部屋に戻ってから、ビールと焼酎をあおるように飲んだ。
忘れたいことがあった。
心の迷いがあった。
浮世の悩みを忘れる(心のリセット)には酒を飲むに限る。

そして朝を迎えた。

朝の温泉旅館の中庭。
池にはコイが気持ちよさそうに泳いでいた。
この澄んだ池のように私の心も透明でありたい。
煩悩で濁った心も時間とともに澄んでいくだろう。
私はそう信じたかった。

紅葉を前にした津軽の山野は私の心のように幾重にも霞んでいた。
だがもう少しすればその霞はとれるだろう。
いや、自分の力で霞は取り去りたい。

百沢温泉は岩木山参詣の道にあった。

YAMAHAの古い2ストバイクをこの道で見かけた。
RDシリーズの前身、DX250かRX350に見えたが詳しくはわからなかった。

温泉旅館中野の位置。
住所:青森県弘前市大字百沢字高田80
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