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津軽の古都、弘前の市街に位置する藤田記念庭園
ここは津軽氏の居城のあった弘前公園のそばにあるが、これも重要な立地条件の一つなのだ。
弘前公園は昨年春に私も花見(桜祭り)で訪れたが、津軽の歴史の重みを感じる場所であった。
そして弘前桜祭りでは、冬場に地吹雪に見舞われる津軽人のうちに秘めた情熱と力強さを大いに感じた。
2009年、弘前桜祭りオートバイサーカスへのリンク:http://blogs.yahoo.co.jp/bgytw146/15745244.html

以前に建築設計の仕事をしている友人から古い日本家屋のプラン(平面)に大いに興味があると言われた。また私自身も昔の日本家屋の間取りを知ることは古い日本のしきたり、慣習を伺うことができ、非常に興味を引かれるところである。
 
明治以降の日本家屋に見られる特徴の一つに居間と庭の間に縁側を有することがあげられる。
縁側の窓の上についた欄間は採光上、意匠上非常に重要な役割を果たしている。
日当たりのよい縁側は非常に居心地のよい場所である。

居間の外側に巡らされた回廊は2段(出隅が2箇所)になっていて、凝った造りを演出している。
日本庭園の趣を存分に楽しんもらおうという設計者の意図が読み取れる。

縁側と庭石、植木のコントラストは日本家屋独特のものがあり、それを構成する要素一つ一つが重要な役割をになっている。全てが一つのものに向かって調和しているのである。
これは音楽で言えばオーケストラに似ているのかも知れない。

和室から庭を見てみよう。庭は明るい、縁側で光をやや落とし、和室はかなり暗い。
この2段階に分けた光の演出も日本家屋の趣の一つである。

大広間からの床の間の眺め、この化粧欄間から隣の部屋の天井が見えるが、これは開放感を演出する優れたデザインと言える。

床の間脇に設けられた書院窓から日本庭園がわずかに見える。
これがまた凝った演出となっている。

これは廊下に設けられた丸窓であるが、安土桃山時代の茶室を感じさせるデザインとなっている。
この建物全体は当然ながら茶会にフィットする雰囲気になっている。

茶会と言えば水屋である。流しには銅板が貼ってあり竹のすのこが載っている。
蛇口は真鍮、そして低い明かり窓…水屋は日本家屋のわびさびを感じる部分である。

外部から見る水屋。
格子窓、よしず、束石のデザインが一つの目的(わびさび)に向かって調和している。

縁側でない廊下には畳が敷かれていた。
そして手前には津軽塗りの襖が…

最後に津軽箪笥(津軽塗り)をお目にかけよう。

こげ茶色を基盤にしてきらびやかな模様を散りばめた津軽塗り、あなたはどう思うだろう?
弘前公園の桜祭り、ねぶた(ねぷた)、津軽三味線、津軽塗り…
 
冒頭にも述べたが、私は津軽人のうちに秘めた情熱を思うとき、厳しい冬をじっと耐え抜きひたすら忍耐強く春、夏を待つ独特の感覚を連想せずにいられない。
 
津軽人は情熱的でたくましくて強い。
厳しい気候風土に芽生えた津軽人独特の感性に私は大いなる敬意を払いたい。

                 完
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