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本州最涯地(最果ての場所の意)青森県下北郡尻屋崎

本州の太平洋側をどこまでも北上すると、いったいどこに到達するのか?
これは岬の本当の先端の部分である。
北緯41度25分49秒、東経141度27分44秒、沖合いで太平洋と日本海の荒波が激しくぶつかりあう。
荒涼とした下北の原野が崖となって海に落ちる。
ここ尻屋崎には最果ての地に相応しい殺伐とした寂寥感が満ちている。
そして年中吹きやまない強風は容易に人を寄せ付けない。
ぼろぼろになった海岸の岩の風化がとりわけ厳しい気候を連想させる。


ここは本当に日本なのか?

喜望峰、ホーン岬…世界の有名な岬は荒れることで有名だが、それはここも同じだ。
でもここは観光化された大間崎や龍飛崎とはまったく違う。本当の最果てとはこのような地を言うのではないだろうか?


荒れ狂う魔の海峡を見下ろす恐山

強風が吹き荒れ、荒波が寄せる尻屋の岬に立ったとき、大自然の大いなる威厳を肌で感じる。


荒涼とした原野が崖となって荒海に落ちる

人工的なものは灯台と小さな売店が一軒、舗装された環状道路を除いてなにもない。
なんて殺風景なんだ!なんてむなしいんだ!なんて俺は非力なんだ!
でも人間は所詮一人ではないか。そのむなしさを乗り越えてこそ、人間の本質が生まれるのだ!


岬の先端に尻屋崎灯台が見えた

多くの岬がそうであるように、この尻屋崎沖も昔から難所として知られ、多くの船が難破した。


本州最涯地の立て札

もう後はない…


太平洋側から尻屋崎灯台を遠望する

明治9年、英国人技師RH・フラントンによって建設された尻屋崎灯台は、今日も船舶の航行を見守る。


美しい白亜の灯台

なんて美しいんだ!まるで白いドレスをまとった貴婦人のようだ。
彼女は荒涼、殺伐とした尻屋崎を暖かく見守っていた。
ああ、白亜の貴婦人よ…あなたはこの寂寥感あふれる尻屋にきょうも灯を灯し女神となることを願わん。弱かりし人間を救うために…


尻屋灯台概要



灯台を建設した英国人



明治初期のこの灯台の外壁はレンガの二重貼りだった



白波寄せる尻屋の海岸

蛇口をひねれば水がでる。スイッチを押せば照明が点く。携帯電話があればいつでも人に連絡ができる…
現代人は便利なものに慣れきっていないだろうか?
あって当たり前と思ってないだろうか?
いやけしてそうではない。
ないのが当たり前だという心が大切なのだ。
ありがたいものは失ってみないと人はわからないのだ。
環境、親兄弟、友人、家庭、仕事…
この気持ちはハングリーでない奴にはけしてわからないだろう…
そんなヒントを教えてくれるのが尻屋崎だ。


撮影場所:青森県下北郡東通村尻屋


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