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本日はヤフー時代に書いた6年前の随筆を紹介したい。二人のブロ友様を除いては初披露と認識している。但し、全く同じではあまりにも能が無いので、今の自分の心境に合わせてアレンジしてみた。

※前書き
フンコロガシが天の川の光を頼りにまっすぐに糞を転がすという研究結果が2013年1月25日、米科学誌カレント・バイオロジーに発表された。
 
【AFP2013年1月28日】スウェーデンのルンド大学などの研究者らと共同研究した南アフリカのウィットウォータースランド大学の生物学研究チームは、地元のプラネタリウムで夜の空を再現しフンコロガシの行動を観察した結果、フンコロガシが天の川の星々の光を頼りにまっすぐ進み、糞を奪い合うライバルのいる場所に円を描いて戻らないように移動していることが分かった。
 
太陽、月、銀河の星などの天体はフンコロガシにとっては動いていないように見え、天の川を固定された道しるべにし、手掛かりにしていることが確認された。また同チームはフンコロガシが方位を知るための光源を探すために、丸めた糞の上に登ってダンスのような動きをすることを以前に発見していた。
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こんなちっぽけな虫が天の川を頼りにしているとは!私はこの記事を読み、大変驚くとともに、壮大なロマンを感じた。方角がわかるというは、彼らはちっぽけな体内に、GPSのようなセンサー機能を持っていることになる。これを知り、彼らが太古からずっと絶滅に至らなかった理由がよくわかる気がする。本日はそんな彼らに大いなる感動を抱きつつ、自分がフンコロガシになったつもりで随筆を書いてみた。

1夜の草原

人も獣も寝静まり、黒い海原のような草原の地平線いっぱいに天空の星が輝く夜、地上にゴソゴソ動くものがある。彼の名はフンコロガシ、彼は昼も活動するのだが、夜のほうが都合がよかった。それも星空が天に輝くときのほうがもっと都合が良かった。それは天敵である鳥に見つからないという決定的な理由があるからであった。
 
太古から続く彼の先祖から譲り受けたDNAがそうさせるのだろう。広大な天空のプラネタリウムに天の川が輝く夜は彼はそれを道標として回り道することなく、またライバルに奪われることなく一直線に餌を自分の住処に運べるのである。彼はまた子煩悩でもあった。糞の中にメスが産みつけた卵が幼虫にかえるまで世話をしカビを取り除く。そして幼虫の誕生を心待ちにしているのであった。
 
天の川が現れそうな晴天の日は彼は日中から機嫌が良かった。幸いにもこの日の草原は朝からいい天気だった。そして夜になると彼の期待通り、天空を流れるような天の川が現れ大地を照らした。大海原のような広大な草原の中の彼は芥子粒のような存在に過ぎない。それでも彼はその一瞬に掛け替えのない歓びを感じた。

彼はいつものようにダンスを踊った。緩やかにうねった大草原に、漆黒の肢体が星明かりの下で妖しく舞う。彼がダンスを踊るのは本能的なことだったが、生きている証でもあり快感でもあった。これで今宵もメスにプレゼントが出来る…

丸めた糞をことなく無事に住処に運び終えた後、メスが卵を生みつけた糞の玉のカビを取り除いてきれいにし、彼はいつものように深い眠りにつくのであった。彼は今宵も夢を見た。一寸の虫にも五分の魂という言葉があるが、ちっぽけな彼にもロマンとポリシーがあった。
 
彼の行動範囲は広大な草原のほんの僅かな空間であったが、天空を流れる天の川には壮大なロマンを感じていた。彼にとって糞を転がすのはけして楽なことではなかったが、一方で彼には何者にも自分の行動を支配されないという誇りがあった。彼の心中にはかつてのモンゴル地帯に君臨した遊牧民にも似た心情があったのである。その夜、彼は夢を見た。彼の肢体が舞ったのは大宇宙、それも天の川のど真ん中だった。彼の壮大なるロマンはもはやこの草原を駆けるだけに留まらなかった。こうして彼はあくる日も、あくる日もひたすら糞を転がすのであった。

2天の川とふんころがし

横町利郎挨拶
随筆に登場するふんころがしは、もちろん自分の比喩です。妻とともに子育てに明け暮れた時代の自分をフンコロガシに例えてみました。今は二人の子供も成人しましたが、自分のふんころがしは今後も当分続きそうです(笑)本日も最後までご覧頂き、ありがとうございました。

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3五百六十横町
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コメント

お早うございます、

小さい虫にも生活に必要な知恵と外敵から身を守る
手段を備えて生きていますね、
フンコロガシと天の川との繋がりには驚きました、
大航海時代に星を頼りに大海原を航海した先人の
知恵と似通っていませんか?
自分もせッせせッせと糞を転がしながら生き続けて行きたいですね😄

URL | 雲MARU ID:-

雲MARUさん、ありがとうございます。

数十年前の自分は、否今の自分もフンコロガシの心境そのものです。その根底にあるのが祖父母から受けた返し切れないほどの恩愛です。それを返すにはフンを転がすしかない。貴兄のお気持ちよくわかります。

大航海時代には限りないロマンを感じますが、これからもこの時代のことをブログに書きたいと考えています。おはからいにより、本日も厚誼を頂戴しました。コメントを頂きありがとうございます。

6年前の記事、よく覚えています…。

あの記事が、貴兄の子育ての頃の思い出につながる記事だったとは、当時は思いもよりませんでしたわ…。

人間とふんこほがしも、せっせせっせと生きる点では同じですね〜。

URL | boubou ID:-

boubouさん、ありがとうございます。

古い記事の再掲載ではあまりにも能がないので、加筆修正を加えてみました。6年前ではっきりしなかったシチュエーションを子育てと書かせて頂き、すっきりした気が致します。
ブログでは歴史に偏ることなく、時々随筆を書いて己の感性も磨いて参りたい所存です。おはからいにより、本日も厚誼を頂戴しました。コメントを頂きありがとうございます。

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