fc2ブログ
先日仙台市図書館からこのような図書を借りてきた。「きたかみ」と題打った随筆だが、本日はこの作品について述べさせて頂きたい。著者は石巻出身ではないものの。北上川河口の港町・石巻に思い入れの強いかたである。この本が出版されたのは昭和45年(1970年)ゆえ、今からおよそ半世紀前になる。

1きたかみ

著者は小学校の教員を勤められた(執筆時は現役と思われる)だけあって文学的な指向の強いかたである。冒頭に登場する徳田秋声の「縮図」は拙ブログで過去に何度か取り上げたが、昭和初期の頃の華やかなりし石巻の花街を舞台に、一人の芸者(銀子)の赤裸々な生き様を描いた小説である。著者は北上川の河口の石巻から流域に沿って遡り、その土地に由来する文学にスポットを当てるながら、数々の名文を残している。

2目次その1

最後は岩手県の源流部にまで取材に及んでいるが、何と50CCのバイクで巡ったようだ。居住地が仙台なので、泊りがけで往復400キロ以上も原付バイクで走破したことになる。この時、著者は小学校教員だったと思われるが、週休二日でもない往時、このような数日掛かりの取材が出来たことには、ただただ驚くばかりである。田宮虎彦の小説「銀心中」も、拙ブログ(ヤフー時代)で過去に於いて取り上げたいきさつがあった。

3目次その2

著者を紹介したい。須藤良吉氏である。このような取材をされるかたなので、さぞやエネルギッシュなおかたなのだろう。

4須藤良吉氏

約半世紀前とは言え、このような価値の高い本が¥900(往時はもちろん消費税などはない時代であった)とは驚くばかりである。

5発行者・値段

須藤良吉氏のプロフィールである。出身地が仙台平野の北辺となっているだけで明かしていない。北上川流域で育ったと書いているが、特定には至らない。氏は大正11年(1922年)生まれで年代的には私の親父と同年代ゆえ、生きていれば御歳97歳である。須藤氏が今も存命であることを祈りたい。

6プロフィール須藤

横町利郎挨拶
北上川流域に根差した郷土史家(作家)として、私は紫桃正隆氏(旧河北町・現石巻市出身・大正10年生まれ)に継続的にスポットを当て続けて参りましたが、本書との出遭いにより、また新たな一人の先賢を知ることが出来ました。

須藤氏はこの他にも著物(古代謎の証し―日本民族列島漂着考)があるようなので、近いうちにこの本も読んでみたいと考えています。須藤氏に関する著物に関して初回ということもあり、読者の皆様には’さわりの部分’の紹介になってしまい、大変失礼しました。本日も最後までご覧頂き、ありがとうございました。

※ブログランキング・地域情報・東北地区に参加しています。宜しければクリックをお願い致します。


7六百六十横町
関連記事
[タグ] 須藤良吉

トラックバック

トラックバック URL
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)