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South African National Anthem VERY MOVING in Port Elizabeth on Saturday, June 23 2012



リンク動画に登場する南アフリカの港は美しい。15世紀の末の大航海時代、バルトロメウ・ディアスが喜望峰を発見したことで、ポルトガルのエンリケ航海王子が行ったアフリカ西海岸南下政策に終止符が打たれたが、その後すぐにヴァスコ・ダ・ガマが喜望峰を廻ってインドに達した。インド航路開拓である。最新鋭の大型帆船と強力な大砲を武器に、西ヨーロッパの冒険者たちは世界地図を次々に塗り替えた。

その頃の南アフリカは、まだまだ未開の地だったはずである。その後17世紀半ばから18世紀にかけて、オランダ東インド会社によってオランダ系の白人の入植が進み、これらの人々とその子孫はアフリカーンスと呼ばれ、現南アフリカに住みついた。そんな過ぎ去りし時代のことを考えながら、動画で南アフリカに拓かれた港を見ると背景に人間の果てしない欲望を重ねるが、一方で言いようもないロマンを感じる気がする。

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さて、本日の18時からラグビーワールドカップ日本大会で南アフリカとウェールズの試合(スタジアムは横浜国際総合競技場)があるが、試合前に演奏される南アフリカ国歌の「神よアフリカに祝福を」を聴くと思うと、今から感慨深いものを感じる。本日はそれを念頭に入れながら、5ヶ国語で歌われる「神よアフリカに祝福を」の歌詞とともに、この国歌が制定されたいきさつなどについて述べてみたい。尚、南アフリカ選手が国歌を歌う画像は2015年のW杯と見られる動画から引用しさせて頂いた。

0港


南アフリカ共和国国歌「神よアフリカに祝福を」和訳


(コサ語)主よ、アフリカに祝福をその栄光が高く掲げられんことを


1コサ語


(ズールー語)我らの祈りを聞き届け、あなたの子である我らを祝福したまえ


2ズールー語


(ソト語)主よ、我らの国を護りたまえ御手によりすべての争いを鎮めたまえ我らと我らの国を護りたまえこの南アフリカの国を


3ソト語


アフリカーンス語)我らの上なるこの青き空より我らの海の深みよりこだま渡る険しき永遠なる山々より


4アフリカーンス語


(英語)共に来たれと呼ぶ声がある我らは共に立ち上がる自由のために生き、さあ励もう南アフリカ!我らの国


5英語

南アフリカの国土は広く日本の3・2倍ほどである。人口は日本の約半分の6000万人弱である。公用語として英語、アフリカーンス語、ズールー語などが認められているものの、公用語として機能しているのは英語であるという。アフリカーンス語やズールー語などは仲間内で話すときに使われる言葉のようである。

6基礎知識

母語話者というのは自分の母国言語を話す人の割合である。統計で調べたわけでないが、南アフリカは様々な人種が集う国なので多国語を話す人が多い気がする。

7母国語者

英語以外に九つの言語が存在するが、言語の多様性には驚かざるを得ない気がする。分布を見ると、移住した白人(主にオランダ系)が南西部に集中しているのがわかる。

南アフリカ国歌Cornelis Jacobus Langenhovenによってアフリカーンス語で作詞された「南アフリカの叫び」と元々、賛美歌としてメソジスト学校の教師によって作曲された「神よ、南アフリカに祝福を」の複合歌である。現在の南アフリカ国歌である神よアフリカに祝福をは5ヶ国語で歌い上げられる稀なるアンセムである。

1997年制定のこの国歌の背景にはアパルトヘイトを乗り越え、々な民族の融合を図った故ネルソン・マンデラ大統領の裁量が大きい。

8言語の分布

ネルソン・マンデラ(1918〜2013)

1964年に国家反逆罪で終身刑の判決を受けた。約27年にわたる獄中生活を経て、1991年にアパルトヘイトを撤廃に導き1993年、デクラーク大統領(当時)とともにノーベル平和賞を受賞。1994年には全人種が参加する初めての選挙でアフリカ民族会議(ANC)を率いて大統領に就任した後、1999年まで大統領を務めた。


9ネルソン・マンデラ

横町挨拶
現在の南アフリカの国情を見ると失業率が20パーセント台と高いのが気になります。但しGDPは確実に上向いてきており、この国の明るい将来を祈らずを得ません。同国の国歌に視点を移せば、世界広しと言えどこれほどダイバーシティー&インクルージョン(多様性と共存共栄の理想郷)の精神の大切さを訴える国歌は存在しません。 リンク動画は2012年におけるラグビーの試合前と思しき神よアフリカに祝福を」ですが、往時はアパルトヘイト撤廃からまだ20年も経っていません。


但し各選手の表情からは祖国に誇りを胸に試合に臨もうという気迫が感じられます。この国歌からは故・ネルソン・マンデラの平和へのメッセージ(これからの国際社会が歩もうとしている和平への道のりのヒント)を教えられる気が致します。本日も最後までご覧頂き、ありがとうございました。


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9六百横町
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コメント

接戦の末、南アフリカが勝利しましたね…。。。
日本が負けた南アフリカ、さすがに強いです~。。。

URL | boubou ID:-

boubouさん、ありがとうございます。

◆南アフリカ国歌「神よアフリカに祝福を」について◆
南アフリカ国歌のほうですが、貴兄から「この歌は複合歌」とご教示頂き、一層関心を持ちました。アパルトヘイトの撤廃が成されたことで誕生した国歌ですが、難産に難産を重ねた上で国際社会に認められた新生南アフリカの理念が込められた歌と捉えています。

実は数年前に初めて聴いた際はピンと来なかったのですが、誕生のいきさつを知ることで、聴けば聴くほど味わい深い曲になって参りました。対立した者同士を和解に導くのは容易なことではありませんが、ネルソン・マンデラやインドのガンジーの思想と理念をこの機会に学びたいと考えています。

♣昨日の試合について♣
一昨日のイングランドVSニュージーランドも熱戦でしたが、昨日も最後までどちらに勝利の女神が微笑むかわからない大熱戦でした。
南アフリカ対ウェールズのキック合戦は両者とも最後まで外すことがなく、手に汗握る接戦でした。ウェールズに前半から負傷者が続出しましたが、それだけに両チームの気迫は鬼気迫るものさえ感じました。

ウェールズのキャプテンであるアラウィン・ジョーンズは働きこそ地味に見えるのですが、文字通りチームの精神的支柱で人徳を感じます。これがウェールズの結束力であり堅い守備に繋がっている気が致します。南アフリカはフォワードの体重でウェールズに16キロ(一人当たりで2キロ)及ばないながらも各自の身体能力が凄く、スクラムもモールも押し気味だったと思います。
総合力は僅差ではあっても、このフィジカル上の圧力がウェールズにボディーブローのように効いてきた気が致します。とは言えどっちが勝ってもおかしくない試合でした。

□まとめと御礼□
おはからいにより、本日もお志を頂戴しました。コメントを頂きありがとうございます。

お早うございます、

いよいよ決勝戦はイングランドと南アフリカですね、
07年の大会の決勝戦と同じチームが戦うのも
何かの因縁でしょうか?

南アフリカのケープタウンやポートエリザベスとダーバンは南ア航路で何度も行きました、
30年以上も前で未開発の国でしたよ、
記事を拝見しながら懐かしく感じました、

URL | 雲MARU ID:-

南アフリカ。

横町利郎様へ
その昔というか数十年前まで人種隔離政策という人としてやってはいけない事を公然と行っている国で、私はこの国は叩き潰さねばならないと思っていた程嫌っている国でした。ネルソン・マンデラが数十年にわたり投獄され。それでも独立を目指して解放されましたよね。この精神力の凄さに感激したものです。ただ、この国が国として成り立って行くのかと心配していたものです。この国がラグビーでここまで着た。昨日勝ってあと決勝のみとなりました。まだ国としてはこれからの国だと思いますが。スポーツにより世界一になろうとしている。これはこの国の大いなる励みになるのでは。私はこの国を応援します。有難うございます。

今晩は

南アフリカ強いですね
優勝は???

URL | まきの退屈日記 ID:-

雲MARUさん、ありがとうございます。

◆世界ラグビーでの南アフリカの戦いぶりについて◆
南アフリカと聞いて思い浮かぶのがフィジカルの強さですが、その背後には様々な人種の融合と協和が存在するのをひしひしと感じております。黒人プレーヤーはばねが強く、走力で白人や黄色人種を凌ぎます。ラグビーという競技は各選手に専門制が要求されるスペシャルな側面を持ち合わせていますが、これにうまくマッチしているのが南アフリカチームの特徴と捉えています。特にウイングの走力には目を見張ります。それとお家芸とも言えるパワープレイ。これはイングランドに対して明らかなアドバンテージですが、決勝ではイングランドの連携プレーがこれにどう絡むかが今から楽しみです。

◇貴兄と南アフリカの関わり他について◇
以前のコメントで貴兄が南アフリカによく寄港されたものと聞いておりました。国歌を掲載するのみではあまりにも芸がないので南アフリカの歴史に少し触れてみました。何と言ってもアパルトヘイト撤廃がこの国に光をもたらしたと捉えています。この志向(ダイバーシティー&インクルージョン)は対人関係にも当てはまります。自分はこのネルソン・マンデラ的思考を用いて一度行き詰ったかに見えた人間関係を打開した経緯がございます。まだまだ進化の余地のある同国ですが、同国が90年代から創り上げてきた’多民族国家’はこれからの国際社会が多いに見習うべき点と受け止めております。

□御礼□
おはからいにより、本日もお志を頂戴しました。コメントを頂きありがとうございます。

不あがりさん、ありがとうございます。

◆ネルソン・マンデラについて◆
ネルソン・マンデラについて語って頂き感謝申し上げます。彼の遺した名言を見て思うのは、彼の思想が「儒教思想」(信義・至誠・謙遜)に近い点です。彼と儒教との接点についてはまだ調べていませんが、これは人間にとって「悟り」に至る道が無数に存在する証(道のりは一つでない)とも捉えています。ノーベル平和賞と受賞した者にほぼ共通するのがこの思考であり、民族対立に和平をもたらす原点と捉えています。

◇南アフリカとラグビーについて◇
かつてはラグビーはクリケットと並んで富裕層(白人)の競技だったと聞いています。それがアパルトヘイト語は、広く人種に解放され、今ではラグビーチームのプレイヤーの人種構成が黒人60パーセント以上(そうしないと補助金などの援助がでない)という規定も定められていると聞いております。
今の南アフリカチームを見ますと、様々な人種である彼らがラグビーという競技で一丸になっており、これだけで大変感動します。
一方来週行われる決勝で対戦するイングランドにも黒人選手はいますが、ロック(4番と5番)が二人とも黒人で、南アフリカのの対照的(こちらは全部白人)で見所の一つと考えています。本音を言いますと自分も南アフリカのファンです(笑)

◎御礼◎
おはからいにより、本日もお励ましを頂戴しました。コメントを頂きありがとうございます。

まきさん、ありがとうございます。

南アフリカの強さはフィジカルだけがスポットを浴びているようですが、その秘訣を突き詰めればアパルトヘイト撤廃による’民族融合’にあると捉えています。

◎御礼◎
お陰様で、本日もお志を頂戴しました。コメントを頂きありがとうございます。

横町利郎様

グリーンとゴールドのジャージーが勝って
決勝に進みました。ウェールズも頑張りました。
両チームトライがありませんでした。世界ランク3位と4位の対戦で
本当ににわかラグビーファンを楽しませてくれました。
フジカルの強さの南アフリカやっぱり強かったです。ルールも覚えました。
後は決勝と3位戦を残すのみとなりました。
今となっては寂しい気がします。
もっともっと一流の試合を見ていたいです。

ボタンとリボンさん、ありがとうございます。

大変申し訳ございません。トライは56分に南アフリカ、64分にウェールズが記録しています。但し全体的にキックで試合が決まった印象は拭い切れません。そういう意味で地味な試合だったのかも知れません。但し、ウェールズのアラン・ウィン・ジョーンズキャプテンの振る舞い(大津市で歓迎を受け、市長同席のレセプションでの応対が見事でした)に大いに魅力を感じました。正に仁徳に溢れたラガーマンと捉えています。彼の存在がウェールズをして、さすが紳士の国のラグビーチームという印象を作り出している気が致します。

これに対して南アフリカの選手は茶目っ気たっぷりなキャラクターも多く対照的なものを感じます。小柄なSHのデクラークがウェールズの大男のロックに掴みかかるシーンが場内のスクリーンに映し出され話題になりましたが、このチームはやはり血の気が多くそれを分厚い装甲で意図的に覆っている(さもなければ退場を喰らう)印象さえ受けます。実は南アの4番のエベン・エツベツは乱闘の常習者で、YOU TUBEでは彼の暴れん坊振りが尋常でないものを感じさせられます。但しワールドカップではそのやんちゃを封印している気が致します。(笑)

お陰様で、本日もお志を頂戴しました。コメントを頂きありがとうございます。

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