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前書き

大した取り得のない自分だが、唯一の取り得は学生~社会人を通じてほぼ皆勤であることである。丈夫な体に生んでくれた親には感謝しなければならない。国民栄誉まで獲得したこのかたには大変失礼な物言いかも知れないが、僅かながらも自分との接点を感じたゆえ、記事として掲載した次第である。但しこのかたとの接点は単に休まないということだけであり、彼のような広い心を得るには至っていないことを最初にお断りしたい。キーワードは「死球を与えた相手投手N君のためにバットを力いっぱい振った」ということである。


忘れられない衣笠祥雄の三球三振

数あるプロ野球選手の言葉で忘れられない言葉がある。それは鉄人と言われた広島東洋カープの衣笠祥雄が述べた言葉である。その話は彼が連続出場記録を更新中(1122試合目)の79年8月1日の出来事に始まる。巨人の或る投手から死球を受けた衣笠は肩甲骨骨折という怪我を負った。この時点で誰しも連続出場記録は途切れると思ったに違いない。ところが衣笠は翌日の試合ドクターストップを押して代打として出場した。結果はフルスイングの三球三振だった。試合後に彼は「一球目はファンのために、二球目は自分のために、三球目は死球を与えた相手投手N君のためにスイングした」とコメントした。


1979年8月1日巨人のN投手から死球を受け、苦痛に顔面を歪めて倒れる衣笠祥雄選手。診断の結果は左肩甲骨骨折であった。


1痛恨の死球


この言葉は名言と受け止めている。連続出場記録が途切れなかったのは監督の采配とわかっていながら、彼はチームのためにという言葉を一言も発しなかった。それはチームのために空振りするなどということは、野球の倫理には在り得ないということになるからなのだろう。


この言葉をもう一度振り返りたい。確かに一球目と二球目のことは出てくる言葉かも知れないが、三球目の「相手投手のために」とはなかなか言える言葉でない。これはラグビーで言うノーサイドとも似ているが、彼は単にフィジカルにおいて屈強なだけでなく、精神的にも強靭なプレイヤーであった証(心が広い)と捉えている。その鉄人衣笠も昨年の4月黄泉の国に旅立ったが、カープファンならずとも広く国民から愛されるキャラクターであった。


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横町挨拶

自分は若い頃からずっと衣笠選手を心から尊敬していました。彼は強面でしたが笑顔の似合うプレイヤーであり、豪快なスイングでも有名でした。相撲で言えば押し相撲、空振りでもいいから相手投手と真っ向からぶつかって行くタイプでした。熱血漢(ファイター)には違いないのですが、ファイトの対象を相手に対して向けるのでなく、自分自身と闘った選手でした。だからこそ、死球を受けた次の日にそんなコメント「三球目は西本君のために…」を発せたのかも知れません。


論語に「天を恨まず、人を咎めず」という有名な言葉がありますが、これはなかなか凡人には叶わぬことです。そういう今の自分が目指してもなかなか到達できる域ではありませんが、彼こそは哲学の浸透した野球人であり哲人(哲仁)とも言えるのではないでしょうか?


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2六百横町
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