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酒飲み道楽は単調になりがちなセカンドライフに潤いをもたらしてくれる。気分的なものかも知れないが、自分はほろ酔い気分となってから詩文などの創作意欲が一層高揚するのである。酒の量が一合半近くになってくると頭の中の毛細血管が膨らんでくるような感覚にとらわれ、脳全体が冴え渡り、反応が良くなるような感覚となる。

それと同時にそれまで私の人格を覆っていた殻のようなガードが徐々に取り払われていくのがわかる。更に酒が進み、酔が回ると脳がトリップをし始め、様々な発想が夜空に漂う星雲の如く湧いてくる。 これが燗酒となるとその現れ様は一層顕著になる。


1燗酒最高


但し私は元々酒に強い体質ではなかった。日本人のアルコール体質を考える時、概ね三つに大別される。一つ目は欧米人並みにアルコール分解酵素が多く、酒に強いとされるタイプ、二つ目は先天的に分解酵素をほとんどもたず酒が全く飲めないタイプ、三つ目は両者の中間型で先天的に分解酵素は多くはないが、飲酒によって徐々に酵素が増え酒が飲めるようになっていくタイプである。


実は私は典型的な三番目のタイプである。若い頃はコップ一杯に注がれたビールを飲み干すことも出来なかった私が数十年の試行錯誤を経て、ようやく人並みに飲めるようになったのである。この酒飲みを覚えたことが私の人生の後半を変えることになった。


本日の仙台は今シーズン初めての真冬日(最高気温が0度)となった。立春を迎えたと言ってもまだまだ寒い。こんな晩は燗酒で体を芯から温めたい。私は日本酒も洋酒もビールも嗜むが冬の夜の熱燗は他の酒とは別格の存在と言ってよく、まさに価千金である。


放射冷却により一段と冷え切った寒空の下で五体がすっかり冷え切った私に再び精気を蘇らせてくれるのが今宵の熱燗である。その感覚たるや雪山で方向が分からず迷走した時に発見した山小屋くらいのインパクトがある言っても大袈裟でない。


さて、本日熱燗を飲んでトリップしたい場所は南の島・鹿児島県奄美大島である。この丸い石をご覧いただきたい。自然界に存在する石がこうも見事に丸くなるのだろうか?正確に言えば楕円だが、見れば見るほど不思議である。


奄美大島のホノホシ海岸という場所でこの丸い石が形成されたのだが、その過程に思いを巡らす時、限りないロマンを感じる。自分は17年前の今頃、仕事で奄美大島に行ったが、その時拾ったのがこの不思議な石である。


2丸い石


ホノホシ海岸は外海に面している。太平洋の荒波が絶え間なく押し寄せるスポットゆえにこのような丸い石が形成されたのだろう。ちなみにこの石を拾った17年前の1月18日の奄美大島の最高気温は22・4度であった。寝るときはシャツ一枚で十分であった。この日の仙台との気温差は何と13度以上になる。 


そんな思いを脳裏に巡らせながら、今宵のトリップの対象は奄美大島ホノホシ海岸としたい。この海岸は波が押し寄せる度に不思議な音(ヒュヒュヒュヒュヒューン)を奏でる。その様を山川さら氏(東京都生まれ。埼玉県所沢市在住のライター)はこれを「地球と言う名のコンサートホール」と称し、自著の『ムンユスイ』でポエムに著しておいであるが、これはなかなか素晴らしい比喩と受け止めている。


自分は大変僭越ながら、奄美大島は山川氏のこの言葉を観光のキャッチフレーズに使うべきとも考えている。


3ホノホシ海岸


横町挨拶

厳寒期に奄美大島出張のことを思い出す。これは毎年のように繰り返していることです。自分は沖縄にも何度か足を運びましたが、奄美大島は沖縄本島のように都市化されておらず、秘境の趣を漂わせる島です。日本画家の田中一村はこの島に魅せられ、50歳を前にしてこの島に移り住み、1977年9月11日に69歳で誰にも看取られず死んでゆきました。


田中一村作「アダンの木」

アダンの木


自分の夢はもう一度奄美大島に渡り(できれば今頃の季節)生前の田中一村を偲ぶことです。そんなささやかな夢が叶えばいいのですが…本日も最後までご覧頂き、ありがとうございました。


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4五百七十横町

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