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一昨日の3月21日、久しぶりに宮城野区榴岡にある仙台市歴史民俗資料館を訪ねた。目的は特設展の「和の道具」展を見ることである。榴岡公園は桜の名所でもあるが、桜どころか梅の花も咲いておらず、見頃は例年通り4月の初旬になりそうである。歴史民俗資料館には足場が組まれており工事中(展示は休まずに営業)であった。去る3月16日の地震被害を受けての緊急工事と見られる。

1工事中

火鉢と炭火こたつあんかである。私は冬でも電気ストーブ一つで過ごしているが、現代の電気ストーブを思わせるのが昔の火鉢である。四角い木製の火鉢は使い勝手が良さそうだ。網を敷いて餅を焼いたりできるのも、大きなメリットである。

炭火こたつあんかは火事のリスクと隣り合わせだったのではないだろうか?練炭を使えば一酸化中毒の恐れもあるので、電気こたつと比べればリスクが大きかった気がする。

2火鉢、炭火こたつ

水は命を司るものゆえ、昔人は如何に水を確保するかに大きな労力を割いた。昭和中期生まれの自分としては、ほとんどお目に掛った品々である。生れ落ちてすぐに、たらいで産湯に浸かった私だが、親父がその様子を写真に収めていたのには感激した次第である。そう言えば少年時代、井戸から汲み上げられた水は、水道の水よりもはるかに美味しかったのを記憶している。

3桶、たらい

このような昔ながらの釜で炊いた米は非常に美味い。釜の底のほうの米にはお焦げがつくが、これが殊のほか美味しかった。炊きあがった米は間違いなく電気釜で炊いたものより美味しかった。

4お釜

大工道具である。電動工具が普及していない時代のことである。道具を大事にしない者は仕事ができないなどと言われた時代である。大工という職業は傍から見ていてもやり甲斐のある仕事に見える。棟梁ともなれば多くの人々の尊敬を集めるわけだが、手掛けた多くの建物は自らの死後に残ることもあり、非常に奥深い職業という印象がある。

5大工仕事

昔人の履物と言えば草履、草鞋である。我が国の様々な文献に際し、昔人の健脚には驚くべきものを重ねる。平気で一日40キロも歩いたわけだが、その健脚をしっかりと支えたのがこのような履物でないだろうか?

6草鞋類

横町コメント
温故知新という言葉がありますが、もし「昔人の暮らしに接することで何が見えてくるのか?」と問われれば、現代と未来が見えてくるとお答えすることでしょう。

お気づきと思いますが、現代のアイテムは便利になりましたが、必ずしも過去のアイテムが現代と比べて劣っているとは言えません。昭和中期に生を受けた自分は時代の生き証人として、古き良き時代の様子を現代に伝えたい所存です。同時に日本古来の道具が如何に優れた物であるのかがよく理解できた気がしています。もちろん西洋から伝わった道具を凌ぐのは日本人の誇りでもあります。

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7六百横町
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コメント

こんばんは。

地震から一週間もせずに修繕に入っているところをみると行政の資料館への力の入れようが伝わってくる気がします。

そして、なんとも見ごたえのある展示ですね。
「必ずしも過去のアイテムが現代と比べて劣っているとは言えません」
→まさにその通りだと思います。

沢登りですと地下足袋+草鞋が今でも最も効果的な装備として現役で使われていたりなんかします。

URL | 暇人ity ID:-

「和の道具」展の見学、有意義な時間を過ごされましたね…。このような道具や用具を見るにつけ、昔のものは手仕事だったなとつくづく感じさせられますね…。
お釜にしても、細かく火加減を調節しなくては美味しいご飯は炊けません…。大工道具にしても、電動製品ではないので腕がなければきれいな仕上がりにはなりません…。草履、草鞋、かんじきなども手製…。すべて、自らの手を動かさなければ、生活は成り立たないのですよね…。
すべてというのは無理にしても、自らの生活の中に、なるべく自分の手仕事を取り込みたいなと思うのですよ…。

URL | boubou ID:-

暇人ityさん、ありがとうございます。

おはようございます。震源が近いのでずっと心配しておりました。断水もしているとのことで謹んでお見舞い申し上げます。

さて、仙台市歴史民俗資料館「和の道具」展に際し、和の道具の持つ意義(必死に生きようとした先人の様々な叡智が集約されている)を重ねて参りました。アナログ時代特有のゆったりとした雰囲気に触れ、出来ればあの時代に戻りたいなどと、たわいもないことが脳裏を過りました。

文明の利器に囲まれた現代人は、果たして幸せなのだろうか?ということが思い浮かび、”利便性と幸福度は必ずしも比例しない”と言う念を再度認識した次第です。一口に言えばロマンです。昭和ロマンとも言えないのは江戸時代や明治や大正にも遡る所以です。自分の価値観をリセットする意味において、意義のある展示会だったと振り返っています。

ご配慮により、本日もお引き立てを頂戴しました。ライブドアブログの更新をお待ちしております。今日もいい一日をお過ごしください。ありがとうございます。

boubouさん、ありがとうございます。

この時代に生きた人々の心意気に触れ、何かヒントを頂戴したような気が致します。即ち、「価値観は変わってきたものの、人間としての基本が重要なのは過去も現代も一緒」ということです。

大工道具を見て感じたのは弟子入りしての下積み生活の大切さです。大工さんの世界も、相撲界とも似た上下関係がございます。腕を磨くのも大切ですが、それ以上に棟梁や先輩への接しかたを学ばねばならない。それには仁義礼智信が物を言います。

頑固おやじを自覚する自分としては「今の若い者は」とはあまり言いたくないのですが、この時代はこのような基本がないとまともな人生は歩めなかったわけで、現代との多少のギャップも感じて参りました。

利便性を手に入れた現代人としては、学ぶものが多い展示会という印象を受けました。おはからいにより、今回も有意義なご意見を聞かせて頂きました。ご配慮に感謝申し上げます。コメントを頂きありがとうございます。

「和の道具」の写真を拝見して、郷愁にふけると同時に過去の人々の英知をあらためて認識させられました。
それらの道具類の発展形に現在の先進的ツールが位置付けられていますので、いわば基礎というべきものだと思います。
現代に生きる私たちも学ぶべきものが多くあると、痛感いたしました。

声なき声さん、ありがとうございます。

昔人はより良い生活を目指して様々な物を生み出してきました。展示品の数々を見て感動するとともに、時代を越えた普遍(デジタル全盛になっても、人間は基本が大切)を感じて参りました。

得ることは多かった気が致します。時代とともに進化してきた身の回りのアイテムですが、利便性と引き換えに失ったものがあると感じ、少し寂しい気が致しました。これからもアイテムに翻弄されることなく、あらゆる局面において人事を尽くしたい所存です。

ご配慮により、本日もお引き立てを頂戴しました。コメントを頂きありがとうございます。

こんばんは

和の道具展、写真で見ていて祖父母の家にあったものを懐かしく思い出しました。
火鉢が四角いのがとても珍しいです。
お釜で炊いたご飯を食べたことがありますが
本当に電気釜とは比べ物にならないほど美味しいですね。
便利で早くできる道具は増えましたが、風情がある道具には懐かしい暖かさを思い出させてくれて良いですね。

URL | Joey rock ID:-

joeyrockさん、ありがとうございます。

おはようございます。古い家に育った自分は幼少のころからこのような道具をいろいろと見て参りました。現代と比べてはいけないのですが、必ずしも利便性が幸福度に直結しないことに気づき、仙人のような暮らしのほうがいいのでは?という感じになってきました(笑)
スマホを持ち歩いていることで始終縛られていることもありますが、物に対する感謝の度合いが減ってきた気がします。本来ならば当たり前と思ってはいけないことが、そうでなくなる。これは或る意味で怖いことです。

少なくとも車やバイクに乗る際は感謝の気持ちを絶やさないようにしています。(これが物を大事に扱う究極のコツと解釈しています。)

今だに余韻冷めやらない中、現代人が失ったものについて考えさせられる特別展だったと振り返っています。お陰様で、本日も有意義な御意見を賜りました。おはからいに感謝しております。コメントを頂きありがとうございます。

「和の道具展」小さい頃見た事があります。火鉢は丸かったです。四角いのは時代劇専門チャンネルで良く出てきます。つば窯は祖父の家にありました。
懐かしいです。大型のせいろでもち米を蒸かし何うすもモチをついたものです。
かんなも見えておじいさんが使っていました。

昔に振り返って知恵のある生活大切なのに気づきました。

ボタンとリボンさん、ありがとうございます。

そうおっしゃって頂き記事を書いた甲斐がございました。昔人の心意気は現代人へと引き継がれますが、根底に流れるもの(暮らしを少しでもよくする)はまったく変わらないと解釈しています。ただ昔の物ほど精魂込めて作るという印象が強い気がします。

気づくのは木でできたものや粘土(陶器)が多いということです。暖房器具は火事のリスクと隣りあわせだけに、工夫の上に工夫を重ねたものと察しております。中には池波正太郎の時代劇にも登場するアイテムもあり、興味深く見て参りました。少しでも豊かな衣食住を求めた先人の心意気に触れただけで、追い風が得られたような気がします。それだけに非常に意義のある展示の数々と考えています。

おはからいにより、本日もお引き立てを頂戴しました。ご配慮に感謝申し上げます。コメントを頂きありがとうございます。

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