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久しぶりに「近世以前のもの」のカテゴリーの更新である。最近とても面白い本を読んだ。菅野俊輔著「江戸のエコ生活」である。昨今、ミニマリストが注目されているが、多くの物に恵まれていることと幸福度、満足度は必ずしも比例しない。却って物が少ないほうがいいと感じることがある。

例えばデジタル社会の生んだスマホは確かに便利だが、逆にその利便性に振り回されることがある。家電製品も然りで、単に必需品と思い込んでいるだけで、案外なくても困らないものも多いのでないだろうか?この本にはそんなエッセンスが詰まっている。

1江戸のエコ生活

これは裏長屋と言われる集合住宅である。壁は薄く隣の人の話し声が聞こえたという。こうなるとプライバシーを論じるレベルではない。お隣さん(ご近所さん)とは、家族同然の付き合いをせざるを得ないわけで、このあたりにも日本人特有の「民度の高さ」を重ねてしまう。住居部分のほうは所帯によって5坪もあれば3坪もあったようだ。井戸や雪隠(便所)はともかくとして、稲荷神社があったのには驚く。日本人の信心深さを抱く所以である。見世は今でいう店(商店)と解釈していいようだ。風呂はもちろんついていない。往時は銭湯に行くのがごく普通で、風呂を自宅に設置出来たのは上級武士や豪商のみであった。

2裏長屋配置図

3坪のほうの間取りを見て驚く✋🤓🤚こんな狭いところで4人くらいは平気で暮らしていたという。家具を極力減らし、寝室に供する際はお膳を棚の上に載せ、いろいろと工夫していたらしい。このあたりは現代で言うミニマリストと言えるのかも知れない。「狭いながらも愉しい我が家」というセリフを聞いたことがあったが、この間取りにはそんな形容詞がぴったしである。

3平面図

江戸時代の循環型社会の概念図(模式図)である。右のほうはわかりやすいが左のほうに関しては、やや首を捻らざるを得ない。灰が肥料となったのはわかるが、二酸化炭素も含めた上で~農地というあたりは、やや話が飛躍しているとも受け取れる。

それはさておき、全体の流れから、江戸の庶民の生活が無駄の少ない生活ぶりだったことはよく理解できる。

4循環型社会

横町コメント
物が多いことは必ずしも人を豊かにしないと解釈しています。例えば、私はスマホも繋がらないような山奥の温泉旅館(ランプ宿)などに行ってみたいと思います。それでも時間を持て余すことなく、いろいろなことに興じることが可能と考えています。これと似た極意が江戸のエコ生活の中にあると感じた次第です。但し往時の江戸の生活は人情家、社交家でないとなかなか難しい(往時はそれが普通だった?)気がします。欧米的な個人主義とは相反するものと解釈しています。

皆さんはどんな印象をお持ちになられたでしょうか?お聞かせ頂ければ幸いです。本日も最後までご覧頂き、ありがとうございました。ブログランキング・地域情報・東北地区に参加しています。宜しければクリックをお願い致します。
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5七百横町
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