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文芸誌みちのく春秋との話し合いで、私は朧ながら次に取り組むべき作品を「東北版街道をゆく」(仮称)と決めていた。そんな折にそのヒントとなる著作に出遭った。ここは朝7時を過ぎ、開店したばかりのサンマルクカフェ仙台一番町店である。(11月27日撮影)

昨日は一番乗りであった。向こう側にガラス越に見えるのは中庭である。広い店内と寛げる内装意匠、シックな椅子、テーブル。こうした雰囲気が今の私のディレッタンティズムへの大きな追い風となっている。雑然とした中での読書や執筆とは全く異なるシチュエーションで、ここで過ごす一時間は正に価千金に匹敵するものと認識している。

この店で、いつもはアメリカンコーヒーを注文している。左のカードに注目。今回はスタンプの押印が10個揃い、一杯サービス(¥270以下の品に適用)となった。すっかりこのカフェの常連となった私であるが、こうした指向は習慣として定着しつつあると察している。

さて、冒頭で述べたヒントをもたらした著作を紹介したい。奥山淳志著「歴史の薫りに触れる-とうほく旅街道」(河北新報出版センター発行)である。奥山氏は1972年大阪生まれの写真家であるが、1998年岩手県雫石町に移住し、写真家として活動されておられる。けして歴史研究家ではないが、豊富な知識と秀でた筆力で本著を魅力に溢れたものに仕立てられたかたである。

こうした街道(旧道)を紹介するには、やはり写真は不可欠だが、彼の写真家としての技術と味のある文章が高度にハイブリッドされたのが本著と察している。

ミック挨拶
今、私は司馬遼太郎の「街道をゆく」シリーズを片っ端からビデオで見ていますが、今回紹介した奥山淳志著「歴史の薫りに触れる-とうほく旅街道」は、似た分野を扱いながら、「街道をゆく」とは全く別な指向性をもった著物です。何と言っても写真が素晴らしく、実際その土地に行ってみたいと思うほどです。

一例を挙げてご説明申し上げましょう。奥山氏の作品の一部には司馬遼太郎の「街道をゆく」シリーズで描いた羽州街道(福島の桑折~山形~秋田~弘前に通じる街道)もありますが、街道沿いの史跡や庶民の生活ぶりにもフォーカスを宛て、司馬遼太郎の「街道をゆく」とは全く違った指向性を打ち出しており、強い独自性を感じるものです。また、本著で紹介している旧道は山脈を縫い内陸を通る山道(獣道的なもの)もあれば、宿駅を経ながら海岸を辿る街道もあります。私はこの多様性と画像の多さに一層興味を引かれる気が致します。取材の対象としては、芭蕉の歩いた「奥の細道」に重なる道もあります。

私はこうした著作から多くのヒントを見出し、現地取材を経て自分なりの作品を生み出したいと考えております。その節はもちろん執筆する場所(出入りのカフェ)は書斎となります。本日も最後までご覧頂きありがとうございました。

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