住宅地に囲まれ52年を経て造成された訳ありの山林
信じ難いことだが、仙台市北部の青葉区に半世紀以上にも渡って不思議な土地が存在していた。周囲が住宅地であるにも関わらず、山林のままになっていたセクション(通称:行楽園団地)である。昭和以降、長らく未開となったその土地に伐採が入ったのは今春のことであった。その後、某ゼネコン施工が決まり、周囲に仮囲いが組まれ、複数の重機が持ち込まれて造成現場となった。既に緑が無くなり、土地の原型の多くが失われたが、この機会を逸してはならないと考え、掲載に至った次第である。
市道側にはこのような目立つ工事看板が掲げられている。
敷地にはY字路が交差しているが、その辻にはこのような碑が立っている。朱色の「中山不動尊」とは鳥瀧神社(約1200年前の天平の初期、淳仁天皇の御代中山仙人が在住した頃から不動尊で、その後数百年を経て藩祖伊達政宗公が猪狩りを催された時、この滝壺の辺より金色の鳥が現れ金の御幣に変わったことから、政宗公が鳥瀧不動尊と称するように下令)のことで、碑からは四百メートルほど離れている。
南側の側道からのアングルである。ご覧の通り、造成が始まってしばらく経過していることもあり、大量の盛土が積まれている。
中山不動尊側から見下ろしたアングルである。いつもなら複数の重機が所狭しと稼働する時間だが、本日は日曜日のため休工となっている。
仙台市道(バス通り)側からのビューである。右側を見ると擁壁の工事も始まり、道路が造られているのが見て取れる。正面は中山の住宅地である。
隣接する既存の行楽園団地から工事現場を見下ろしてみた。正面が滝道地区、右側が中山地区である。
この部分は既存の土が削り取られているようだ。追って擁壁が造られるようだ。
なぜこの行楽園団地の南側が、山林のまま放棄されるに至ったのかはよくわからないが、昭和40年代には小遊園地があった。残念ながら往時の小遊園地の写真は見つからない。
今昔マップで半世紀前の行楽園団地の地図をご覧頂きたい。両者を比較すると、新たに付近の道路が増え、開発とともに周囲の住宅が飛躍的に増えていることがよくわかる。
こちらは70年代半ばの航空写真である。中央やや右寄りの部分が半世紀以上にも渡って山林が放棄された土地である。
仮囲いにプリントされていた完成予想図である。完成予定は2025年で、新たな行楽園団地には多様性に富んだ住宅が建築されるようだ。
横町コメント
3910番目の記事になります。周囲はとっくに住宅地なのに、なぜここだけ山林のままなのか?不思議に思っていました。造成工事が始まるとあっという間に姿を変えたため、是非記録に残したいと考え、本日取材に至りました。自分がデジタル上に残さなければ誰がする?と自問自答した次第です。
とは言え、急ピッチで進む工事に際し、この地が周囲と溶け込むのは早い気がします。本日も最後までご覧頂きありがとうございました。ブログランキング・地域情報・東北地区に参加しています。宜しければクリックをお願い致します。
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