納得できない昨日の大相撲・千秋楽の優勝決定戦
3911番目の記事である。昨日、私はブログを書きながらテレビで大相撲に見入っていた。それは優勝が千秋楽に持ち込まれたからである。14日目を終えた時点で、3敗が平幕の熱海富士(21歳の新鋭)ただ一人で、4敗勢が大関貴景勝、関脇大栄翔、高安(平幕)、北青鵬(平幕)の四人だった。
このうち貴景勝と大栄翔は直接対決だったので、どちらかが4敗をキープとなり、熱海富士が本割で朝乃山(平幕)に負ければ、優勝決定戦になることが必至だった。(多くて四人、少なくて二人)こういう経緯もあり、絶対に見逃せないと思ったのである。
ここで熱海富士のプロフィールに触れておきたい。昨年(2022年)の11月場所に正式に新入幕。21世紀生まれの力士として初の入幕で前相撲から所要12場所(2年)は歴代8位タイのスピード記録であった。喜怒哀楽を表し、一見ぎこちない土俵態度から、部屋付きの楯山親方(元前頭誉富士)は彼のことを「令和の高見盛」と語っている。昨日の千秋楽には母と妹が会場に駆けつけていた。
さて、本割で熱海富士は大関経験者の実力者・朝乃山に敗れた。別に硬くなったという印象はなかったが、実力の差とも言える内容であった。そして4敗勢では、ただ一人貴景勝のみが勝ち残った。大栄翔との死闘を制しての優勝決定戦だけに、多くのファンは熱戦を期待したのでないだろうか?
毒舌で知られる故玉の海梅吉氏(大相撲出身の解説者 1912~1988)は相撲界の八百長疑惑を暴き、権力に抗ったとされるが、彼は度あるごとに「注文相撲は見苦しい」と述べ続けてきた。私はこの言葉に相撲と言う格闘技の神髄を重ねている。勝負にこだわり立ち合いに変化する力士(阿炎…)は今でもいるが、どうも好きになれない。
なんとも後味の悪い優勝決定戦であった。まかりなりにも貴景勝は大関なので、このような大一番で小細工に走って欲しくなかったというのが偽らざる私の気持ちである。この勝ちっぷりに憤慨した私は彼の優勝インタビューなどとても見る気にはなれず、テレビのスイッチを切った。勝敗にこだわったがゆえの変化は一体どうなのだろう?
本来相撲道の神髄は「相撲の神に死闘を捧げる」ことであったはずである。相撲の起源として、「野見宿禰」(のみのすくね)と「當麻蹶速」(たいまのけはや)の天覧相撲が日本書紀に書かれているが、最後は野見宿禰が當麻蹶速を蹴り殺している。土俵上で死闘を演じるがゆえに彼らは士(さむらい)であり、力士と言われるはずである。
横町コメント
大関は昇進する際に相撲協会からの使者に対して口上を述べます。その多くは「大関の名に恥じない相撲を取る」という内容ですが、昨日の決定戦での貴景勝にはこれに著しく反するものを感じました。貴景勝に対しては非常に厳しいことを述べるますが、あんなことで優勝しても価値はない気がします。彼は今回の秋場所でカド番を脱出し、優勝しましたが、それまでの積み重ねが一気に吹っ飛ぶような悪い相撲を取ったと捉えています。
貴景勝に関しては、例え負けてもいいので正々堂々と戦って欲しかったというのが本音です。ちなみに横綱相撲や大関相撲の極意は相手の挑戦を真正面から受けて立ち、力の違いを見せつけることです。格闘技大相撲の質の低下にもつながるだけに、彼には猛省を促したい所存です。
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