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このシーンは大河ドラマ「独眼流政宗」第46回に登場する老境に至った伊達政宗である。

第46話の冒頭には、この番組の脚本を担当したジェームス三木が晩年近い政宗公の詠んだ漢詩を説明するシーンも登場する。

『馬場少年過ぐ世平らかにして白髪多し残軀天の赦すところ楽しまざるを是如何』
意味:馬上の少年も幸いなことに無事に世を渡り、最近は白髪も目立ってきた。ここまで生きてきたからには楽しまずしてどうしよう。

更に下の句として、『四十年前少壮の時功名 聊 復 自 私に期す 老来識らず干戈の事 只把る春風桃李の卮』
意味:若い頃は天下に志を持ち戦いに明け暮れたが、やがて世は天下泰平になり我が身もすっかり老いてしまった。全ては過去のことである。かつての老雄は桃李のもとで酒を嗜み、穏やかに春風を愛でている。

これは天下取りへの最後の望みであった慶長使節派遣も失敗に終わり、悟りの境地に達した政宗の晩年の頃の穏やかな心境を語った詩文である。これは武人としては稀なる教養とセンスを持ったものであると高く評価されているものである。
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  後輩K君との再会
さて、前置きが長くなったが今日は会社の後輩であるK君(20年近く前に中途退社)と逢った。彼とは7、8年近く前に仙台駅前の居酒屋で逢った記憶がある。懐かしい思いに駆られながら、挨拶を交わし、彼の車に乗って亘理町東部の鳥の海に向かった。以前訪問したレストランで食事をし、次に向かったのがこの店「甘味レストラン水けしき」である。茶系統を主としたこじんまりとした外観である。
住所〒989-2311
宮城県亘理郡亘理町荒浜字御狩屋159-106
TEL0223-36-8042 オーナー件マスター 渡部重実氏

室内は、まるでミニ美術館を彷彿させるようなデザインだが、二つの窓がキーポイントである。左側の窓は実は水槽で、水槽越しに外の景色を望むことになる。

K君はその後職場を数回替えたが、年収もそこそこのレベルを確保しており、けして卑屈にはなっていなかった。それどころか、保険調査の仕事などを経てクリエイティブなスタンスをも身につけたようだ。そんな彼に感じるのは不屈の戦国武将・真田幸村のような強かな生き残り術である。

右側の窓からは茶室の中庭のような庭石や苔、茶道具などの意匠が印象的であった。オーナーは茶道もされていると聞いたが、この中庭のビューにはK君とともに大変感心した。

昔の顔馴染みに纏わる話、サラリーマンとしての処世術、趣味の話…、彼との話題は尽きない。私は会話を楽しみながら、淹れたてのコーヒーを味わい、時折中庭のビューに目をやり風流に浸った。

本日彼に頂いた贈り物を紹介する。馬上かまぼこ店の「笹かまぼこ」である。仙台と言えば牛タンと笹かまぼこが有名であるが牛タンと人気を二分するのがこの笹かまぼこである。馬上かまぼこの「馬上」とは言うまでもなく往年の伊達政宗が詠んだ「馬上少年過ぐ」にあやかったものであり、如何にも仙台名産である笹かまぼこに相応しい店の命名である。






















笹かまぼこの包装紙には伊達政宗の晩年のころに詠まれた「馬上少年過ぐ」の初めのほうの詩が綴られている。

今は、馬上かまぼこ店の「笹かまぼこ」を肴に、超辛口の清酒「伊達男」で晩酌に及んでいる。

晩年の政宗公のように最近めっきり白髪が増えてきた。K君の前途が明るいことを願っている。それを強く念じるとともに、今宵もこの酔に乗じて郷里の英雄である政宗公晩年の頃の胸中に少しでも迫りたいものである。
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