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英雄ポロネーズ
 オーケストラバージョン
エッセイ『英雄に成りきれなかった私』
あと少しで三月になる。今は名曲「英雄ポロネーズ オーケストラバージョン」聴き、早春を迎えた慶びに浸りながら美酒に酔っている。昨年の3月末に転勤で亘理に住んで、そろそろ一年が経つ。勤務地の相馬もであるが、ここは非常にローカルな土地柄である。此の地はそろそろ人生の黄昏を迎えようとしている私には願ってもない場所となった。買い物にやや不便を感じるものの、豊かな自然環境の中で肌で四季を感じ、「花鳥風月」に親しめるからである。

     ※昨年4月、相馬中村城で撮影した鷺のつがい

我が居住の地は閑居ながら、殊の他空気が澄んでいる。従って星空がきれいである。ゆえに今から月を見ながら酒を飲むのを楽しみにしている。

詳しい事情は言えないが、今の心境を言葉に表すならば、「我が心に一点の曇りなし」となる。10年前のハプニング(書庫の中編小説【我が後半生と武士道】を参照)を思い起こせば、今の自分が在るのが不思議な気がする。但しこの試練から得た教訓は極めて大きい。「何事も人に頼らず、自力本願。人事を尽くして天命を待つ。」が今の私のキャッチフレーズである。

「情にほだされれば流される」のがサラリーマン社会の法則ならば、流されない策(強硬路線)を講じるのも一案であり、強風に己の身を委ねる柳のような生き様(柔軟路線)も一法と察している。どちらが正しいのかは誰にもわからない。ちなみに私が選んだのは前者であった。人生の岐路に立った際に於ける選択肢に正論などない。在るのは単なる結果論である。結果オーライとなった私の人生航路だが、人様から見れば果たしてどう見えるものか…、もう少し要領のいい生き方があったのでは?と言われそうな気がする。いずれにしても、定年まであとわずかとなった。

私はこのポロネーズのような英雄にはなれなかったが、名誉だけは死守したつもりである。死守と言ったのは己の名誉を侵そうとした者が居たためである。私は改めてその秘策を授かった名著「武士道」(新渡戸稲造著)との出会いに深く感謝している。私は武士に成りきって己の窮地を脱した。否、今の自分の存在そのものが武士と信じている。3月を目前にして日もすっかり長くなった。今宵は春の訪れに感謝しつつ、「我が人生に悔いなし」を改めて心に刻み、超辛口の酒に酔いたい。


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