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真の侍、此処にあり!相馬野馬追に見る武士道の真髄
 エッセイ「失ってはならないもの」
昨日の相馬地方の朝、やや風が強いものの、台風一過による筋雲が私の心の迷いを振り払い、それに立ち向かおうとする大いなる活力と不撓不屈の精神をもたらしてくれた。

侍は常に敵に背を向けてならない。往生に至るならば正々堂々と敵に立ち向かい、討ち死にするのを己の本分とせねばならない。その心は例え、伊達だろうが相馬だろうが変わらない。ここに武士道の真髄がある。

爽快な筋雲と相馬地方の雄大な平野に際し、私はそんな取りとめもないことを思いつつ、新たな決意を胸に秘め職場へと向かった。

一日の勤務を無事に終えた。朝の筋雲は一掃され、阿武隈の山並みには夕日が沈もうとしていた。「九曜紋」などに見られるが如く、武家の旗に「陽」をイメージとしたものが多いのはこうした不動なものに対する畏敬の現れに違いない。

私は台風が来ようが強風が吹こうがそんなこととは一切無縁な夕日の様に触れ、今の己がけして失ってはならない信念を心に刻んだ。

私は自転車を漕ぎながらふと民家の庭に目をやった。広い庭と言うより、オーバルな馬場と言ったほうがいいのかも知れない。馬場には台風が過ぎ去った余韻を噛み締めるように、若馬が周遊していた。

薫風を切ってしなやかに駆ける若馬に、私は野馬追に賭ける相馬人(そうまびと)の心意気を感じた。

守るべきものがある。誇るべき心がある。今年の相馬野馬追まであと70日に迫った。

この若馬には出陣という晴れ姿が待っていることだろう。「一念一岩をも通す」私はこれを強く心に念じて黄昏の田舎道を駅舎へと向かった。
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